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「託す人、託される人」。五輪メンバー入りした大島と原川に、負傷離脱中の奈良が送った熱いメッセージ

SOCCER DIGEST Web 7/1(金) 21:19配信

当落線上だった原川は、いつものポーカーフェイスを崩さなかった。

「無心ですね。やることはやってきたので、待つだけです」
 
 メンバー発表を控えた当日の昼、原川力は現在の心境を聞かれると、そう述べるにとどまった。当落線上の選手のひとりという予想が多かったものの、本人の表情にはどこか余裕があるように見える。元日本代表の中田英寿氏を思わせるようなポーカーフェイスで、いつも落ち着いている印象である。
 
 今年1月のリオ五輪アジア最終予選では、出場切符をかけた準決勝・イラク戦で決勝ゴールを決めて、一躍時の人となった。今シーズンからはJ2の京都からJ1の川崎に移籍。しかし優勝を争うチームの中盤は激戦区で、満足な出場機会を得られていたとは言い難かった。それでも、その決断に悔いはなかったと話す。それはこのメンバー発表を控えた瞬間でも同じだった。
 
「オリンピックのための移籍だとは思っていないですし、自分の成長のために移籍しました。オリンピックどうこうは関係ないですね」
 
 そして原川は選ばれた。世界という舞台で戦える楽しみを、こう口にした。
 
「本番ならではの感覚があると思ってます。同世代の世界大会は初めてなので、そこでどれだけできるか。個人としても現在地を知れる良い機会だと思っています」
 
 チームで溜め続けているそのパワーは、ブラジルの地で解放することになる。
 
 原川とは対照的に、大島僚太に関しては、「当確」との見方が強かった。5月にフランスでのトゥーロン国際大会を終えて帰国すると、その足で初選出となったA代表候補合宿に合流。実力はもちろんのこと、発表直前の南アフリカ代表戦でキャプテンマークを腕に巻いていたのは、指揮官からの信頼の現われだった。
 
 とはいえ、この1か月間は激動だった。
 世代別代表とA代表を掛け持ちする日程を経て、所属クラブでは優勝争いの試合の連続だ。息つく間もないとは、まさにこのことだった。そんな過密日程を過ごしていたある日の練習後、「今、なにをしたいか」と尋ねると、こんな風に話してくれた。
 
「なにも考えずにボールを蹴る時間が欲しいですね。誰もいないグラウンドで、誰も見ていない時にひとりでボールを蹴る状態になりたいです」

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最終更新:7/19(火) 15:43

SOCCER DIGEST Web

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北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。