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イタリア代表がEUROを通じて辿り着いた“答え”。次世代に継承される新たなコンテ・スタイル

フットボールチャンネル 7/3(日) 13:14配信

イタリア代表は現地時間2日、EURO準々決勝でドイツ代表と対戦し、PK戦の末に敗れた。大会前から選手のクオリティ不足は指摘されていたが、イタリアは世界王者のドイツと互角以上に渡り合った。この大会でアントニオ・コンテ監督が見つけ出した“答え”を、次世代のイタリア代表は継承することができるだろうか。(文:神尾光臣)

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イタリア、PK戦の末ドイツに敗戦

「僕らは全力を尽くしたんだ。でも敗退が決まった。何年か経てば、忘れられてしまうんだよ。代表は全力を尽くしたってことも…。負けたら、何も残らないんだ…」

 PK戦の末に敗れたドイツとの準々決勝後、国営放送『RAI』のインタビューを受けていたアンドレア・バルザーリは、人目もはばからず泣き崩れていた。イタリア代表は確かに全力を、いやそれ以上をこの大会で出し尽くした。

 ウェールズにも大敗を喫したベルギーの真の評価についてはともかく、戦力で勝るとみなされていた相手に初戦で快勝。下馬評に反して1位通過も決め、決勝トーナメント第1戦ではスペインを2-0で破る。硬い組織守備と精密なカウンター、そして一人一人が全力で役割をこなすチームワークが光っていた。

 そんなイタリアに対し、ドイツは確実に勝つために戦術戦を仕掛けた。イタリアに合わせたのは3バックという並びだけではない。まるでこれまでのイタリアのように、相手の良さを消すための戦術を緻密に組んでいた。

 後方からビルドアップを掛けるレオナルド・ボヌッチにはマリオ・ゴメスが張り付いてハイプレス。攻撃の重要な柱となるFW陣への縦パスは徹底して切り、低い位置からつなぎに入ろうとするイタリアのMF陣にも執拗なプレスが掛かった。

イタリアが見せた唯一のほころび

 そんな彼らに対しても、イタリアは開始から40分過ぎまでろくに決定機を作らせなかった。だが拮抗した試合は、たったひとつのほころびが致命的になってしまう。後半20分の失点シーンがそれだ。

 ドイツのゴールキックで、これまで中央に張っていたマリオ・ゴメスが左サイドに開き、アレッサンドロ・フロレンツィとのミスマッチを狙った。そこにマヌエル・ノイアーから正確なキックが飛ぶ。

 オフサイド気味ではあったが、ともかく競り勝ったゴメスはそのまま左サイドでボールをキープし、フロレンツィを引き付けて裏にパス。すると中へ走りこんできたヨナス・ヘクターには、フロレンツィの代わりに誰もカバーが入っていなかった。

 さらには、その折り返しに反応するメスト・エジルにも人が付き遅れる。この大会でのイタリアの失点はレアだが、このようにマークの受け渡しがずれて崩されるシーンを作られたこと自体もほとんどなかった。

 しかしドイツにはそれを許したわけで、勝負強さという点で上を行かれたということになる。

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最終更新:7/3(日) 14:28

フットボールチャンネル

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