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【ド軍番米国人記者の眼】ドジャース・前田、後半戦開幕投手も。メジャー最強左腕・カーショウDL入りで「エース代役」の期待

ベースボールチャンネル 7/4(月) 11:00配信

まさかの戦線離脱

 木曜、ロサンゼルス・ドジャースには不穏な空気が漂った。メジャー最強左腕、クレイトン・カーショウが、ヘルニアのためDL入りしたのだ。

 だが、このピンチを救ったのが、前田健太だった。
 この日ミルウォーキー・ブルワーズ戦に先発した前田は、6イニングを3安打1失点。三振を6つ奪い、8-1と勝利に貢献。自身7勝目を挙げ、チームの空気を保った。

 この試合は、まるで今後、ドジャースのエースが、前田にシフトするぞと予言したかのようだ。

 故障する前のカーショウは、ドジャースのエースにとどまらず、絶対的左腕の異名をも掲げていた。防御率では首位を4度、サイ・ヤング賞は3度受賞。そして、今シーズンもこれら2つのタイトルを再び獲得するだろうと見られていた。

 実際、カーショウが先発した試合でのドジャースは14勝2敗でほぼ無敵。しかしカーショウが投げない試合では30勝35敗と、その差は大きい。エースが少しでも抜けてしまえば、それが短期間でも、ドジャースがプレーオフ進出から遠ざかる可能性は高まることを意味する。

 そんな中、直近のブルワーズ戦を含め、前田の登板試合では、ドジャースは9勝7敗。カーショウ不在の痛手を最小限にくい止めるべく、前田への期待が高まっている。

 前田への期待は、チームの勝敗だけでとどまらないだろう。ブルワーズ戦での勝利によって、ドジャースは、周囲にこう知らしめたのだ。「カーショウがいなくても、ドジャースにはまだ十分エースと呼べる投手が控えている」と。

中4日より中5日で好成績を残す前田

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、木曜の会見でカーショウの復帰時期を明確にコメントしなかった。だが、カーショウが復帰するまでに前田が登板する回数は、少なくとも3試合はあるはずだ。まずは7月5日のボルチモア・オリオールズ戦、10日のサンディエゴ・パドレス戦、そして15日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦と見られている。

 今シーズンも3か月を終え、前田もメジャーリーグの試合スケジュールに慣れてきたと語っている。先週ピッツバーグでの会見にて前田は次のように述べている。

「中日が1日減っても、あまり変わらないのだなという気がしています。全体を通して、今のメジャーのスケジュールには慣れてきました」

 だが、数字は、彼の意見に異を唱えているようだ。

 中4日での前田の成績は2勝4敗、防御率は3.46だ。一方、中5日での前田の成績は5勝1敗、防御率は2.29と圧倒的な差が出ている。ロバーツ監督は最近、次のようにコメントしている。

「ケンタの休養を1日増やすことで、チームには長期的にも、短期的にもプラスになる。それに、他の先発投手にも休養を余分に与えている。長期的に見れば、先発投手の休養日が多いほうが、チームにとっては有利となりそうだ」

 まもなくオールスター戦(7月11-14日)も控えていることから、前田にはさらなる休養が与えられそうだ。だから、球宴明けの15日、シーズン後半の開幕投手として、前田が登板する可能性は高いだろう。

 もし、この日に前田が登板するとなれば、ドジャースの方針は固まったと言っていい。カーショウ不在の間、エースを務められるのは、前田しかいないのだ。

 彼こそが、チームに身を持ってそれを証明できる唯一の人間なのだ、と。



J.P ホーンストラ(ロサンゼルス・ドジャース担当記者)
翻訳:阿部寛子

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:7/4(月) 11:00

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