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悪童、小皇帝に続き、フンメルスが犠牲者に… 勝利の代償に大一番で出場停止となった悲劇の主人公とは

Football ZONE web 7/4(月) 21:00配信

スアレス、バラック、カニージャらが過去のビッグステージ涙

 激闘が続く欧州選手権(EURO)だが、準々決勝ではドイツ代表DFマット・フンメルス(バイエルン・ミュンヘン)、ウェールズ代表MFアーロン・ラムジー(アーセナル)ら欧州4強代表チームの主力がイエローカードを受け、チームの勝利と引き換えに累積警告で準決勝は出場停止となってしまった。英衛星放送局「スカイ・スポーツ」では過去の国際大会で同様の悲劇を味わった名選手たちを紹介している。

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 ここ近年での代表例は、2010年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)のウルグアイ代表FWルイス・スアレス(バルセロナ)だ。決勝トーナメント1回戦・韓国戦で2得点を挙げて勝利に貢献したスアレスは、続く準々決勝ガーナ戦で1-1のまま迎えた延長戦終了間際、FWドミニク・アディアーの決定的なヘディングを手ではたき出し、決定機阻止で一発退場となって涙を流した。この後ガーナはFWアサモア・ギャンがPKを外し、PK戦でもウルグアイが勝利する超劇的な展開となったが、準決勝オランダ戦ではゴールゲッターのスアレス不在の影響は大きく、2-3で敗れた。

ウェールズの司令塔ラムジーも準決勝ポルトガル戦で出場停止

 02年日韓W杯でも名手が累積警告に泣いた。ドイツ代表MFミヒャエル・バラックは韓国との準決勝で通算2枚目のイエローカードを受けて次戦出場停止が決まったものの、運命の警告から5分後に決勝点を叩き込んでゲルマン魂を見せつけた。しかし続くブラジルとの決勝戦でドイツは0-1で敗戦。「小皇帝」の異名を取りながら、メジャータイトルから遠ざかり、“シルバーコレクター”とも呼ばれたバラックにとっては悔いの残る結末となった。

 バラックと同様に大一番でピッチに立てなかったのは90年代のドイツを代表するMFアンドレアス・メラーだ。96年大会のEUROでは2列目のキーマンとしてプレーしたが、準決勝イングランド戦で警告を受けて出場停止が決まった。しかしメラーはPK戦までもつれ込んだ一戦で最後のキッカーとして登場し、見事成功させて決勝進出に貢献。メラーの想いを受け取ったチームは決勝でチェコを延長戦の末に下して優勝をつかみ取った。

 同僚の無念を受け取って優勝を果たしたのは98年フランスW杯でもあった。開催国フランスのDFローラン・ブランは準決勝クロアチア戦でのCKの競り合いの中でマーカーのDFスラベン・ビリッチが大げさに倒れ、ブランに一発レッドが提示された。精神的支柱を失うことになったフランスだが、クロアチア戦で2-1と逆転勝ちした勢いに乗り、決勝のブラジル戦でもMFジネディーヌ・ジダンのヘディング弾など3-0で勝利し、初の世界王者に輝いた。

90年イタリアW杯では大会を彩った2人のスターが悔しさにまみれた。イングランド代表MFポール・ガスコインは準決勝の西ドイツとの延長戦で大会通算2枚目の警告を受けると、人目もはばからず号泣。エースFWギャリー・リネカーやボビー・ロブソン監督らから慰められるもユニフォームで顔をぬぐう姿は全世界のサッカーファンの同情を誘った。

 またアルゼンチン代表FWクラウディオ・カニージャも同大会で試練を味わった。長髪をたなびかせたスピードスターはMFディエゴ・マラドーナにとって最高の相棒となっていた。準決勝イタリア戦でも後半に同点ゴールを決めたが、決勝トーナメント1回戦・ソ連戦に続く警告を受けたことで、次戦出場停止が決まった。カニージャを失ったアルゼンチンは決勝の西ドイツ戦でマラドーナが徹底マークに遭い、0-1で敗戦して大会連覇を逃した。

 ラムジーやフンメルス以外にもポルトガルでは中盤の要、ウィリアム・カルバーニョが準決勝出場停止となる。準決勝ではさらなる激戦が予想されるが、スターが大舞台を逃すという悲劇が更に生まれてしまうのだろうか。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:7/4(月) 21:33

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