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仕事の経験がなくてもできる「初めての給与交渉」で押さえるべき大事なポイント

ライフハッカー[日本版] 7/5(火) 19:10配信

給与交渉は大事なことです。仕事を始める時は安くても間違いなく最終的には上がりますが、将来の改定給与額は最初の安い給与が基準となります。つまり給与の交渉の結果は、今の給与だけではなく将来の給与額にも影響を与えます。

生まれて初めてでも、給与交渉をすればかなりアップすることがあります。しかし、「お金をもっとください」と言うのは勇気のいることに違いありません。今回は、仕事の経験があまりない場合の、給与や報酬の交渉の仕方をご紹介しましょう。

■ 雇用主の身になって考えてみる

「College Info Geek」の創業者Thomas Frankさんは、交渉のポイントは相手が何を求めているかを考えることだと言います。

“ あなたが給与を上げて欲しいと思っているのは簡単にわかります。しかし、実際の交渉ではそれは重要ではありません。大事なのは、決定権を持っている人(上司や雇用主)が、どんなもののためであれば喜んで給与を上げてくれるかということです ”

したがって、相手の身になってどのように交渉するか考えるのが重要です。Frankさんは、仕事の経験がない場合は、これが特に大事だと付け加えています。自分の能力を証明できるものがないので、自分がどれくらいの価値を提供できるかという潜在能力を見せるには、一生懸命働かなければなりません。


■ 雇用主の求めているもの

自分の会社のために人を雇ったことがある人間として、Frankさんは雇用主が人を雇うときに自問自答する質問を教えてくれました。

・仕事に必要な能力や経験を持っているか? 持っていない場合は、すぐに身に付けられそうか?
 
・自分でやるのと同じだけ、もしくはお金を払って誰かにやってもらうのと同じだけのクオリティが出せるか? それがさらに良くなっていくだろうか?

・この人は本当にこの会社や会社の製品に興味があるのだろうか、それともただお金目的か?

・私を質問攻めにするタイプか、それとも自分で解決できる人間か?

・どれくらい長く働いてくれるだろうか? 仕事を覚えてすぐに会社を去るようことになり、なお金の無駄にはならないか?

・この人が会社で働いてくれたら、全体的にもっと幸せになるだろうか? 毎日一緒に働くのにわくわくするか? ほかの社員や顧客はこの人のことをどう思うだろうか? この人は会社の社風に合うだろうか?

Frankさんはこの質問を8つの基本要素に分解してくれました。

・能力

・経験

・学習能力/適応能力

・仕事の成果の質

・情熱/興味

・自主性

・忠誠心

・社会性と協調性

この情報を踏まえた上で、社員を雇うときに雇用主が重視する2大要因は、技術的な能力や経験だとFrankさんは言っています。経験のなさを補うためには、それ以外の要素を磨くことに注力しましょう。


■ 事前に調べる

給与交渉の前に調査するのは、どんな人にとっても大事なことです。しかし、経験があまりない場合は、特に理論武装しておいた方がいいでしょう。交渉前に調べておいた方がいい項目を上げます。


・給与の幅

自分が就こうとしている仕事の給与の相場は知っておいた方がいいでしょう。「Glassdoor」や「Salary.com」のようなサイトで調べるのが便利です。「the National Association of Colleges and Employers」には、給与の基準を決める無料の給与計算機があります(※編集部注:日本国内の企業の給与相場については「年収ラボ」というサイトが参考になるでしょう)。

クラーク大学では、雇用主は最初に提示した金額の15~20%以上の予算を持っていることが多いと言っています。もちろんこれは一般論であり、会社によって違います。自分で納得のできる金額で、市場的にも的外れではない金額を見つけましょう。


・会社の背景

テキサスA&M大学の就職課では、会社の情報を集めることをすすめています。「その会社はどんなことをしているのか、経済的な位置はどのあたりか、業界ではどのような立場にいるか、最近の成功と失敗事例などを知っておきましょう」


・雇用主

Frankさんは、雇用主についてもきちんと調べておいた方がいいと言っています。

“ 私は、社会性と協調性も大事な要素だと言いました。たとえば私の会社への就職を希望される方がこの点で好印象を与えるには、私のツイートをチェックしたり、私の興味があることを仲間に聞いたりするといいかもしれません。前もって米Lifehackerの過去記事「How to Win Friends and Influence People (友だちに勝ったり、人に影響を与える方法)」を読んでおくのもいいでしょう。私自身のことや私が好きなことに興味を持ってもらえていたら、その人のことをより好ましく思うのは事実です ”

相手のことを知れば知るほど、仕事に活かすことができます。たとえば、会社の過去の失敗を知っていれば、その会社で自分の強味を活かせるところがわかりやすくなります。


■ 能力に意識を向ける

「iGrad.com」では、究極的には能力は経験に勝ると言っています。雇用主は、これまで働いてきた仕事の経験の数よりも、仕事に必要な能力がどれくらいあるのかを知りたがっています。意識的に能力に関する会話をするようにしましょう。

“ キャリアの専門家、作家、スピーカーで「SixFigureStart」の創業者でもあるCaroline Ceniza-Levineさんは、求めている給与の金額に見合うだけの能力を持っていることを証明しましょう、と言っています。「同じ能力を持っている人がどれくらいもらっているかという市場価値のデータを出します。その能力で、会社の利益にどれくらい貢献できるかを証明します。経験ではなく、これからどんなことができるのかに意識を向けます。交渉を成功させるには、経験ではなく能力中心に会話を続けましょう ”

その能力は、インターンシップや大学や短期のアルバイトなどで身に付けたのかもしれません。いずれにしても、自分の能力とどうやってそれを身に付けたか、ということを中心に話すようにしましょう。


■ 戦略をもつ

本当に給与を上げたいと思っているなら、交渉の場での戦略を考えておきましょう。Frankさんはこのようにすすめています。

“ 面接の前に、自分が就職したいと思っている会社の対象部署で働いている人に、お茶をしませんかと誘ってみます。そして、毎日どんな仕事をしているのか、どうすればその部署が向上すると思うか、など聞いてみます。部署を向上させるアイデアをいくつか考えておき、それを面接の場で披露すれば、入社前にそこまで会社のことを考えているという、努力と情熱を示すことができます。大変なことなので、ここまでする人はほとんどいませんが、それだけにチャンスだということです ”

「AfterCollege」では、キャリアコーチのTeresa Torresさんも同じようなことをすすめています。

“ すでにそこで働いているかのように行動しましょう。最初の1カ月は何をするべきでしょうか? わからない時は、同じような仕事をしている人に聞いてみましょう。事前に調べ、それから入社して最初の数週間でやるべきことの概要を考え、面接に備えます。面接での隠し球にもなりますし、採用担当者に自分がやるべきことを伝えることもできます ”

これから自分がやる仕事の役割や責任を理解している、ということを証明できます。日々の仕事のこともわかっているし、その延長線上にある長期的な目標もわかっていれば、すべてに取り組むことができます。


■ 交渉テクニックを学ぶ

すべての人が、交渉の基本的なテクニックを使えばうまくいく、と思っているわけではありません。交渉テクニックの賛否両論を知り、どのテクニックが自分にとって有効かを見極めましょう。

たとえば、米Lifehackerの過去記事内で、財務ライターのJ.D. Rothさんは、お金に関しての話題は最初に雇用主が発言するまで待った方がいいと言っています。相手が実際の金額を提示するまでは、自分の希望給与額について言ってはいけません。「先に言ってしまったら、交渉の主導権を握られてしまって、うまくいかないだろう」と言っています。

しかし、この方法は意味がないと言っている人もいます。米LifehackerのライターAlan Henryはこのように書いています。

“ 給与額を先に言った方が負けの法則は、誰にでも当てはまるわけではありません。雇用側も、面接者は自分から金額を提示する前に、いくらなら払う気があるのかを聞きたがっているのはわかっています。少なくとも、今自分がどれくらい稼いでいるのかは主張しましょう。本当のことを言っているかどうかは、その時の、もしくは前職の雇用者に問い合わせればわかることです ”

また、米Lifehackerではブリーフケーステクニックというのも紹介したことがあります。ウィークリーQ&Aビデオの中で、Ramit Sethiさんがこのテクニックについて説明しています。

“ 雇用者側が「本当に気になっているんですが、いくらくらいもらいたいと思ってます?」と言ってきたら、「そうですね、その話をする前に、少しお見せしたいものがあります」と言って、本当にブリーフケースから1~5ページほどの資料を出します。その資料には、この会社や仕事で自分が改善できそうなところが書いておきます。これで間違いなく切り抜けることができます ”

これは次に紹介する戦略にも似ています。しかし、お金の話を切り出されることで、自分が事前に調べたことや洞察力で印象付けることができ、会話の下準備にもなります。


■ 給与以外のことも考慮する

希望額の給与がもらえない場合は、いや希望額がもらえる場合であっても、求人の面接ではほかにも交渉するだけの価値のある事柄があります。

「iGrad」にはこのように書いてありました。

“ Llamesさんは、面接者はより良い肩書や、柔軟な勤務スケジュール、在宅ワークのオプション、有給休暇の追加、成果報酬(ボーナス)、会社の経費で落としてもらえるもの、401kの積立など、ほかにも譲歩できる条件がないかを探しましょう、と言っています ”

交渉に応じてこの要素を使うこともできます。たとえば、最初の半年は高い給与の代わりに、これらの要素のどれかをリクエストするというようなことです。半年間に得られるメリットは同じくらいでしょうから、悪い話ではありません。しかし、最初の給与額が将来的に大きな違いにはなります。

最近の学生は、就職先が見つかるだけでも有り難いと感じているので、給与の交渉のことを悩んだりしません。しかし、仕事があることに感謝しつつ、その職場での自分の価値に見合った給与を交渉することもできます。実行するのはかなり大変ではありますが。将来の給与が増える時の基準になるだけでなく、これから足を踏み入れる社会人生活の最初の一歩としても、いい経験になると思います。

Kristin Wong(原文/訳:的野裕子)

最終更新:7/5(火) 19:10

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