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「サムスン会長死亡」のデマで大もうけしたのは?

JBpress 7/5(火) 6:20配信

 証券市場でデマが飛び交うことはよくあるが、こんな不謹慎なデマが飛び交うとは・・・。

 韓国の証券市場で、「サムスングループの会長死亡」という情報が駆け巡り、一時は一部サムスングループ企業の株価が大きく動く事態になった。

 2016年6月30日、昼食から戻ろうとしていた時、韓国の大手紙の経済担当デスクから電話があった。

■ 昼食時に駆け巡った「カカオ」

 「カカオ見た?  事実じゃないみたいだけど・・・」

 いきなりこう話され、何のことだか一瞬分からなかった。このデスクは、午後1時前、会社の同僚と昼食中に部下から電話があったという。

 「李健熙(イ・ゴンヒ=1942年生)サムスングループ会長が死亡したという情報が飛び交っています」

 びっくりしてすぐに会社に戻ると、この話題で持ちきりだった。

 このデスクには来なかったらしいが、同僚がSNSサービス「カカオトーク」のスマートフォンの画面を見せてくれたという。「カカオ」の加入者は4800万人と言われている。巨大な「メディア」だ。

 「(速報)サムスン李健熙会長死亡」とあった。その後に、「続報」がどんどん送られてくる。

 「李健熙会長死亡、青瓦台(大統領府)に報告」
「サムスン電子、会長の死亡確認」
「サムスン、午後3時に緊急記者会見」

 「カカオ」の「ニュース」はあっという間に、拡散していった。この「デマ速報」は正午ころに広まり始めたようだ。

■ 証券市場もすぐに反応

 「証券市場はすぐに反応しているよ」。このデスクはこう話しただけで電話を切ったが、筆者は、最初はどう反応したのか、さっぱり分からなかった。

 「会長死亡」という噂だけで、株が動くのか? 

 動いたとしても、サムスングループの株式は「買い」なのか「売り」なのか? 

 サムスングループの経営に絶大な影響力を持つ会長の死亡が事実なら、やはり「売り」なのか? 

 だがそもそも、李健熙会長は2014年5月に心筋梗塞で倒れて以降、意識不明の状態で入院生活が続いている。

■ 「売り」か「買い」か? 

 サムスングループの経営に関与しなくなってから2年以上経過しているが、それでも「売り」なのか? 

 不思議に思って株価をチェックしたら、何とサムスングループ企業の株価が一斉に上昇していたのだ。

 グループの中核企業であるサムスン物産の株価は、前日終値の11万7500ウォン(1円=10ウォン)から一時8%以上高い12万7500ウォンに急騰した。

 サムスンSDS、サムスンSDI、サムスン生命保険、サムスン電子などの株かも一斉に上昇した。

 サムスングループはすぐに「事実無根だ」という説明を出した。デマにはコメントのしようもないが、株価が大きく上昇し、問い合わせも殺到したため、コメントをする羽目になった。

 「デマ」であることが伝わると、急騰していた株価は下がり始める。

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最終更新:7/5(火) 12:05

JBpress

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