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ラミレス監督と山口俊、現役時代の約束を今――リーグ3完封、指揮官の信頼にこたえる『捨て身の覚悟』

ベースボールチャンネル 7/6(水) 11:10配信

ラミレス監督が山口に代打を送らなかった理由

「うちのエースは山口俊」
 横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督がチームを率いるようになった当初から語ってきた、ゆるぎない言葉だ。

 信頼は人を成長させる――ラミレス監督のその言葉を裏付けする場面が7月5日の横浜スタジアムで開催されたヤクルトとの試合で見受けられた。

 オールスター前の9連戦、最初の試合で先発を任された山口は、140キロ台後半から150キロのストレートを軸に緩急を生かした投球で、7回表が終わった時点で被安打2、三振7、無失点とほぼ完ぺきな内容でヤクルト打線を抑え込んでいた。

そして7回裏、スコアは2‐0でDeNAがリード。2アウト、二・三塁の場面で8番バッターの高城俊人を迎えるが、ここでヤクルトは敬遠をして満塁策をとる。

 次のバッターは9番の山口。

 DeNAとしてはセーフティーリードと言えない状況下、追加点が欲しいところである。ここまで山口は95球を投げており、8~9回の三上朋也と山崎康晃による盤石の継投を考えれば、代打を送ったとしても誰も文句は言わないだろう。ヤクルトにしてみても、まったくタイミングが合っていなかった山口を交代させるチャンスでもあった。

 代打の下園辰哉がネクストで準備をしていたが、ラミレス監督はこの満塁のチャンスで迷うことなく山口をバッターボックスに立たせた。それは最後まで山口で行く、という強い意志の表れであった。

 この打席で山口は、粘りながらも三振に倒れるが、8~9回のヤクルトの攻撃を1安打で抑え、見事完封勝利を飾っている。

 これで山口は両リーグ単独トップとなる3つの完封試合を達成。まさにチームのエースとしてその立場を築きつつある。

 試合後、ラミレス監督は山口について次のように語った。

「(山口は)ベストを尽くしてくれたし、(9連戦の初戦で)リリーフ陣を使わず勝つことの意味を、山口が一番分かってくれていた」

 シーズン前、ラミレス監督に例えば勝ち試合が3~4試合つづいた場合、投手陣の疲労を考えず同じような継投を固持するのかと尋ねたことがあった。するとラミレス監督は、いい質問だと微笑みながら「山口が完投するから問題ないよ」と答えていた。あのときはジョーク程度と捉えていたが、ここまでの流れを見る限りあながち嘘でもないようだ。

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最終更新:7/6(水) 11:10

ベースボールチャンネル

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