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BOYS AND MEN、“ご当地アイドル”にとどまらない新たな活躍スタイルを生み出せるか?

リアルサウンド 7/6(水) 7:00配信

 昨今、北海道から沖縄まで「ご当地アイドル」たる存在が増えてきている。東京で活動するアイドルを凌ぐほどの人気を持つグループもおり、イベントを開催すれば、眼を見張るほどのファンを集めることも珍しくない。そんなご当地アイドルの中でも爆発的な人気を誇るのが、“ボイメン”こと「BOYS AND MEN」だ。東海地方を中心に活動するBOYS AND MEN。アイドル戦国時代とも言われている昨今、彼らはどんなポジションを築いていくのだろうか。

 BOYS AND MENは、東海地方出身・在住のメンバー10名で構成されたタレント・俳優グループである。きらびやかな学ランの衣装がトレードマークで、男性版宝塚歌劇団をイメージして結成されたそう。そのためか、歌やダンスはもちろん、芝居の仕事も積極的にこなしている。そんな彼らの東海地区での知名度は抜群だ。月曜日から日曜日まで毎日TVのレギュラー番組を複数持っており、顔を見ない日はない。他にもタイやインドネシア、シンガポールなどのアジア圏でも番組を持っているから驚きである。さらに、愛知県警中警察署主催のキャンペーン活動「NO!JKビジネス」に出演するなど、行政系の仕事もこなしているのだ。クリーンなイメージと、好感度の高さがあるからこその仕事である。そんな彼らは、メンバーの小林豊が『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日系)の主人公のライバル役を、辻本達規がローカルドラマ『黄金鯱伝説グランスピアー』(東海テレビ)の主演に抜擢されたことにより、一気に知名度が上がった。同時期にZepp Nagoyaでの単独ライブや初の冠バラエティ番組がスタートしたことも、彼らの人気に拍車をかけたのだろう。

 では、BOYS AND MENの強みは何なのだろうか。もはやアイドルたるもの、歌って踊れるのは当たり前で、それぞれにほかとは違う強みがなければ生き残れない時代である。そう考えた時、BOYS AND MENのプロモーションについて特筆したい。彼らのプロデュースを手掛けるのは所属事務所・フォーチューンエンターテイメントの代表・谷口誠治氏。彼は以前こう語ったことがあった。

「東京にも大阪にも、男性タレントというのは存在します。東京はアイドルや俳優で、大阪はお笑いが多いですよね。でも、名古屋には存在しないので、何もないところに自分のイメージを描いて、実現することができる」

「若者たちの夢を形にしよう、名古屋で活躍したら東京に行くというのではなく、名古屋で活動してタレントとして飯が食えるようなプロジェクトにしようと思いました」(出典:http://news.mynavi.jp/series/boysandmen/001/)

 この言葉は、BOYS AND MENが名古屋という地域でアイドル活動を行っていくための「マーケット」を作っているという意だ。企業の地方分散の考え方にも近しい。この戦略は、東海地区を選んだ点にも注目したい。愛知県民は地元愛が強いと言われており、「地元が大好きなので外に出たくない」という県民の声も少なくない。BOYS AND MENのプロモーションは、そこを上手く活かしている。「東海地区発」という冠をつけることで、地元の人々の「つい応援したくなる」心理を突き、人気を得ていく。結果、じわじわと知名度が上がりブレイクしているのだろう。

 男性アイドルのかたちも多様化しているこの時代。東京に出ずとも、地元や地方で“売れたい”、“有名になりたい”という人は少なくない。しかし、その土台が十分形成されていないケースが圧倒的に多いのだ。その問題を打破するための礎を、今まさにBOYS AND MENが作っている。往々にして、草分け的存在となるとつまずくこともある。しかし、BOYS AND MENの持つポテンシャルと人気の高さを見ると、きっと実現してくれるはずだ。この先、彼らのサクセス・ストーリーを随時チェックしていきたい。

高橋梓

最終更新:7/6(水) 8:36

リアルサウンド