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悩みごとを「捨てる」という考え方

ライフハッカー[日本版] 7/6(水) 23:10配信

“ 人には、自分で自分を慌ただしい気持ちにさせるところがあります。
しかし、いくら慌てたところで、人生はどうなるものでもありません。
どんなに悩んでみたところで、事態が大きく改善するわけでもありません。
むしろ楽天的に、のんきに生きていくほうが賢く、人生はより豊かになります ”
(「はじめに」より)

そう主張するのは、『悩みごとの9割は捨てられる』(植西聰著、あさ出版)の著者。ただしそのためには、マイナス思考から自分自身を解き放ち、目の前にある現実を、正確に、ありのままに理解することが大切だともつけ加えています。

いいかえれば、悩んでいることが本当は「心配する必要はない」「大した問題ではない」ということに気づき、そして手放してしまえばいいということ。そこで本書ではタイトルにあるとおり、「自分を悩ませていることの9割は取るに足らないことであり、捨て去ってよいものである」と気づくためのほんとを紹介しているわけです。

なお、本書全体を貫く趣旨は、「楽天的になる」ことだとか。

著者は、資生堂勤務を経て独立し、人生論の研究に従事しているという人物。独自の「成心学」理論を確立し、“人々が明るく元気になる“著述活動を続けているのだそうです。きょうはコミュニケーションについて触れた第8章「人間関係が楽になるコツ」から、いくつかを引き出してみましょう。

■ 応援してくれるサポーターをたくさん持つ

落ち込んだり、悩んだり、自信を失いそうになったときは、頼りにできる人がいるだけで気持ちが楽になるもの。仕事でお世話になっている人、信頼できる上司や同僚、どんなことでも相談できる親友、無条件で味方になってくれる家族など、それぞれが力強い存在になってくれるということです。一方、「頼りにできる人がひとりもいない」という人もいるでしょうし、それ以前に「必要ない」と考えている人もいるかもしれません。

しかし、相談できる人がいない人と、相談できる人がいる人とでは、深く落ち込んでしまった際、立ちなおる時間がだいぶ違うのだと著者は断言します。

相談できる人がいない場合は、当然のことながら自分ひとりで考えるしかありません。そのため、立ちなおるきっかけをつかみにくく、「自分はなにをやってもダメな人間だ」と自分を責め、ますます落ち込むことになりやすいというのです。

そうならないためには、日ごろからまわりの人たちと、しっかりした信頼関係を築く努力をしておくことが大切。誰に対しても誠実に接し、人のために献身的に生きていくということです。そうすれば、窮地に立たされたとしても、まわりの人たちがすぐにサポートの手を差し伸べてくれるもの。自分を応援してくれる多くのサポーターに支えられている人は、精神的に楽に生きていけるわけです。(162ページより)


■ 「私たちは」という基準で考える

プロバスケットボールなどのスポーツがそうであるように、会社の仕事においても「私は」ではなく、「私たちは」という基準でものごとを考えることが重要。たとえ個人で成績を争う仕組みになっていたとしても、最終的には「会社としてどうか」がすべての基本だからです。そこで重要になってくるのは、「他の同僚たちとどのように協力していくか」を考えること。

ところが、にもかかわらず「自分のことを最優先に考える」人がいるのも事実。「あの人たちよりも抜きん出て、自分が目立ちたい」「私がヒーローになるためには、どうすればいいか」と、自分のことばかり考えるタイプです。しかし、そのような人は、最終的にはまわりの人から嫌われ、自分自身がつらい思いをすることになってしまうもの。

職場はチームプレーなので、まわりの人との協力を優先することが大切であるわけです。いわば「『私たちは』という基準でものを考える」とは、会社のような組織のなかで、心を楽にし、安心して働いていくための心得でもあるという考え方です。(164ページより)


■ お互いに自立してこそ補い合える

「みんなに甘える」ことと、「みんなと支え合っていく」こととは違うと著者は記しています。「みんなに甘える」というのは、本来自分でやるべきことをやらず、まわりの人たちにやってもらってばかりであること。でも、最初から人にやってもらうことばかりを考えていると、成長を期待することは不可能。それ以前に、そんな調子のいい人に、まわりの人たちが協力的な態度をとるはずもないので、集団内においては孤立していくことになるでしょう。

「みんなと支え合っていく」には、自分がやるべきことは自分で責任を持ち、誠実にやっていくという自立心を持つことが重要。自立心を持った者同士でお互いに協力し、支え合っていくというわけです。ひとりひとりが自立しているからこそ、まわりに励まし支えてくれる人がいる。だから、本当の意味でありがたさと安心感を得ることができる。その結果、みんなと一緒にやっていけるということです。

ここで著者が引用しているのは、スペインの作家、ホセ・ベルーガミンの「本当の一致団結とは、それぞれが自立している人間だからこそ可能になる」という言葉。まわりによき仲間がいると、支え合いながらさまざまなことに挑戦することが可能だということ。ただし「よき仲間」になるには、相手からも「支えてほしい」と思ってもらえる自分でなければならないでしょう。

互いに自立し、それぞれが力を蓄え、集まったときにその力を融合できれば、より強さを持つことができるという考え方です。(168ページより)


■ 人間関係の悩みはひとりで抱え込まない

社内での人間関係について悩む人は、決して少なくないはず。しかし人間関係の悩みは、なかなか解決する手段が見つからないものでもあります。そればかりか、相手がいることなので、おいそれと人に相談することもできなかったりします。その結果、自分ひとりで抱え込み、どんどん追い込まれ、退職せざるを得なくなってしまうこともあるかもしれません。

けれども、だからといって会社での人間関係を楽にする方法がないということではないはず。たとえば、悩みを相談できる相手を日ごろから持っておくのもひとつの手段。とはいっても社内の人間には相談しにくいケースもあるでしょうから、社外の友人や家族など、身近に相談できる人を持っておくことが大切だといいます。

実際、悩みを打ち明けるだけでも、心はずいぶん楽になるもの。また、信頼できる相手から親身になって励ましてもらえれば、それだけで勇気づけられもします。知っている人にいいにくい場合は、カウンセラーなどの専門家に話を聞いてもらうのもひとつの手段。大切なのは、とにかくひとりで悩みを抱え込まないこと。(172ページより)


■ 余計なことはいわない

「口は禍(禍)の元」ということわざは、「うっかり口にしたことが、災難ともいうべき人間関係のトラブルを引き起こしてしまう原因になる」という意味。事実、自分が原因で人間関係のトラブルを招いてしまうこともあるでしょう。

そうした事態を避けるための心得として、著者がここで紹介しているのが、中国の著述家・洪自誠(こうじせい)の随筆集『菜根譚(さいこんたん)』からの一節です。

・人の小さなミスをガミガミと責めない
・人が秘密にしていることを他人に暴露しない
・人の過去の過ちを持ち出さない
(174ページより)

ここに挙げられているようなことを口にすると、それが「禍のもと」となって相手との人間関係がおかしくなってしまうもの。したがって、周囲の人たちと円満につきあっていきたいというのなら、この3つのことは口に出さないように心がけるべきだということです。それだけでも人間関係のトラブルは減ってずいぶん楽になり、それどころか、

「あの人は、小さなことで怒らない。おだやかで、つきあいやすい人だ」
「あの人は、私の秘密を守ってくれる。信頼してつきあっていける」
「あの人は、過去のことは忘れてくれる。気持ちよくつきあっていける」

などと、よい印象を得られ、まわりの人たちから好かれることになるといいます。

***

1項目1見開きなので、どこから読んでもOK。文章もシンプルにまとまっているため、肩肘を張らず気軽に読めるはずです。悩みから抜け出せない人は、ここからなんらかのヒントを見つけることができるかもしれません。

(印南敦史)

最終更新:7/6(水) 23:10

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