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10代有権者の約7割が選挙権拡大で政治への関心が高まったと回答。

HARBOR BUSINESS Online 7/6(水) 16:20配信

 よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のダンスユニット・振付師のエグスプロージョン(EGU-SPLOSION)は、2015年3月に公開された「本能寺の変」が2016年7月5日時点で4866万回再生されるなど超人気ユーチューバーでもある。

 そんな彼らが総務省とコラボして、選挙権年齢の18歳引き下げを踊りながら説明する動画を作成した。「選挙権の変」がそれだ。内容が面白いかどうかは個人の価値観によるが、海外の選挙権年齢などについても説明されており、こちらも本稿執筆時点(7月5日22:54)で1,052,909回の再生と人気の動画になっている。

 2015年6月17日、選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が、参院本会議で、全会一致で可決、成立した。今年の参院選から「18歳以上」が投票できることになったが、選挙権年齢の世界の標準はどうなっているのだろうか?

◆選挙権年齢の世界の標準は?

 2015年12月、国立国会図書館が発表した「諸外国の選挙権年齢及び被選挙権年齢」によると、各国下院の選挙権年齢を調べたところ、調査できた189か国・地域のうち、167か国・地域が18歳以上だった。また、16歳以上が6か国、17歳以上が3か国、19歳以上が1か国あった。逆に、20歳以上の国は4か国、21歳以上が8か国となっていた。

 欧米の主要国はおおむね70年代に18歳以上に引き下げている。このように、世界的には18歳で選挙権を得る国が主流となっているのだ。

 同調査によれば、「19世紀から20世紀初めにかけて、まずラテンアメリカ諸国が選挙権年齢を18歳に引き下げ、欧米諸国は1970年代を中心に、アジアやアフリカ、カリブの旧植民地諸国は、1970年代から1990年代にかけて、選挙権年齢を18歳に引き下げている」という。

 選挙権年齢を18歳に引き下げた背景として、「イギリスでは、若年層の成熟、引下げによる政治の活性化、18歳で大人並みの責任を負担することとのバランスなどが挙げられる。アメリカでは、第二次世界大戦後のベビーブーム世代の登場や学生運動の高まり、ベトナム戦争で徴兵されたまだ選挙権を有しない数多くの若者の存在等が挙げられる」としている。

◆当の10代たちは?

 日本が選挙権年齢を18歳へ引き下げた理由は、「日本は少子高齢化、人口減少社会を迎えているため、日本の未来を作り担う存在である10代にもより政治に参画してもらいたいから」「より早く選挙権を持つことにより、社会の担い手であるという意識を若いうちから持ち、主体的に政治に関わる若者が増えて欲しいから」「若者の声を政治に届きやすくし、若者に向けた政策を実現しにやすくするため」といった理由を挙げている(参照:「総務省」)

 では当の10代有権者たちはどのような意識をもっているのだろうか? これにはサイバーエージェントが、「Ameba」のブログサービス「アメブロ」で開設した「参議院選挙2016 by Ameba」を通じて行った、新しく選挙権を持つ18~19歳男女375名を対象に、「政治・選挙に関する情報収集」をテーマにした調査が参考になる。(参照:参議院選挙2016 by Ameba 10代有権者の「政治・選挙に関する情報収集」実態調査)

「今年の夏(7月10日)におこなわれる参議院議員選挙から、18歳以上であれば選挙に参加できるようになったことを知っていましたか?」という質問に対しては、87%が「知っていた」と回答。また、「今回の選挙権の拡大を支持しますか?」という質問では、75%と約8割が「支持する」と回答。さらに、18歳・19歳でも選挙に参加できるようになったことで、「政治への関心が高まった」と66%が回答。

 このように、10代有権者の約7割が、「18歳選挙権」の導入で「政治への関心が高まった」と回答しており、選挙権年齢を18歳へ引き下げの趣旨・目的通り、10代有権者の政治への参画意識が高まったと言ってよいだろう。

 10代有権者は政治や選挙に関する情報をどのように集めているのかについて、「候補者や政策に関する情報を入手する上で、活用したいと思うもの」は「インターネット」(67%)、「テレビ」(62%)、「新聞」(33%)、「選挙ポスター・チラシ」(25%)、「街頭演説」(19%)と続いた。インターネットを活用したいと考える10代有権者が多い。

「ソーシャルメディアは、候補者や政策に関する情報を集める上で、役に立つと思いますか?」という質問では61%、「「今年の夏(7月10日)におこなわれる参議院選挙の情報収集に、ソーシャルメディアを活用したいと思いますか?」という質問では57%が「そう思う」と回答。

 筆者は、ソーシャルメディアの有用性、活用意向の回答者の割合が低いような印象を持ったのであるが、これはソーシャルメディアだけを頼りにするわけではないという10代有権者のしっかりした意志も感じ取ることができる。

 10代有権者は、7月10日、どのような投票行動をするのであろうか?

<文・丹羽唯一朗>

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:7/6(水) 16:20

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