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“米派”減少に待った― アスリート目指す子供たちは「もっとお米を食べて」

THE ANSWER 7/7(木) 9:36配信

栄養アドバイザーが警鐘、「今の子供たちは本当にお米を食べない」

 アスリートを目指す子供たちが摂るべき炭水化物は、日本人の主食である「お米」だった――。

 サッカーJリーグの横浜F・マリノス、ラグビートップリーグのパナソニックワイルドナイツの栄養アドバイザーなどを務める橋本玲子さんが「ご飯」とその他の炭水化物の栄養素を比較し、お米の持つ様々なメリットを挙げた。

 スポーツに励む人々にとって、身体づくりには欠かせない食事。それはプロアスリートに限らず小学生、中学生年代にも当てはまる。しかしここ近年は食生活、そして両親の労働環境の変化によって“お米派”の家庭が減ってきたと橋本さんは実感している。

「今の子供たちは、本当にお米を食べません。パン派の子が増えたこともありますし、働くお母さん方も忙しくて、ご飯を炊くよりはパンを買い置いた方が楽ですからね。またプロサッカー選手が好んで食べる影響もあってか、『炭水化物と言えばパスタ!』という印象も強いです。ただ栄養学の視点に立つと、もっとお米を食べて欲しいと考えています」

 橋本さんがお米を推す理由は、まず栄養分布にある。

記憶力や集中力にも影響、「1日2食はお米を中心とした食事を」

 ご飯、パスタ、うどん、食パンそれぞれ1食分のエネルギー量と脂質になるが、ご飯はエネルギー量が多く、脂質が0.9gと非常に少ない。脂質の摂りすぎは生活習慣病を誘発することは広く知れ渡っているが、「子どもの頃に形成される食習慣が大きく影響する」(橋本さん)ことになり、なおかつ脂質を摂りすぎると、効率の良いエネルギー源である糖質が自ずと少なくなってしまうデメリットがある。

 橋本さんは「ご飯は身体を動かすために必要なエネルギーをしっかりと取れる一方で、胃に負担のかかる脂質は非常に少ないです。トップアスリートや運動する子供たちにとっては、効率的にエネルギー補給がしやすい食材なのです」とお米が持つ利点を語る。

 また栄養素以外の部分でもメリットがある。それは他の食材に対して、お米が「粒」であることだと、橋本さんは続ける。

「お米は小麦粉が原材料のパンやうどんに比べると、“噛む回数“が自然と増えます。食べ物をよく噛むことは脳を刺激して、記憶力や集中力アップにつながります。また、消化吸収がスムーズに行われ、体の隅々まで栄養が行き渡りやすく、身体を大きくするためにはお米を食べることがベストの選択です。最低でも1日2食はお米を中心とした食事を摂ってもらいたいですね」

 現在の食生活では様々な炭水化物が摂れるが、原点に立ち返ってご飯を食べることが、スポーツマンとしての土台作りに最適のようだ。

◇橋本玲子(はしもと・れいこ)
株式会社Food Connection 代表取締役。管理栄養士、公認スポーツ栄養士。
Jリーグ「横浜F・マリノス」や、ラグビートップリーグ「パナソニック ワイルドナイツ」の栄養アドバイザー。2006年トリノオリンピックでは、フリースタイルスキー上村愛子選手を日清オイリオグループ株式会社と共にサポート。トップアスリートから未来のアスリートを目指すジュニア世代とその保護者まで、幅広いターゲットに対し、より強く、より健康になるためのメニュー提案、栄養セミナー、栄養カウンセリングなどを行っている。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:7/7(木) 12:15

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