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「共通投票所」の課題と可能性―新たな「投票区外投票」制度へ

政治山 7/7(木) 11:50配信

新たな「投票区外投票」制度の誕生

 今夏の参院選は18歳選挙権が大きく注目されているが、共通投票所制度の創設や投票所に入ることができる子どもの範囲の拡大(いわゆる、子連れ投票)といった大きな制度改革もなされている。

 日本の選挙の原則は、予め指定された投票区内の投票所で投票することである。しかし、我々の日常の生活空間が広がり、そこでは投票できない場合も多く生ずるようになった。不在者投票制度や船員が行う洋上投票制度などは、そうした状況に対応すべくつくられた仕組みである。

 中でも、2003年に導入された期日前投票制度は、投票日である日曜日に投票できない有権者だけではなく、投票先を選挙戦前から決めている各候補者陣営の者も利用でき、大規模商業施設にも設置されたりしていることなども手伝って、利用者は回を追うごとに増える傾向にある。

 そして公選法の改正によって、共通投票所制度が創設された。共通投票所制度は、簡単に言ってしまえば、現在、期日前投票所の設置されている大型商業施設等で投票日当日も投票できるようにする仕組みである。買い物に行ったついでに投票するという「ついで投票」を促したり、また投票所の風景が多くの人々に目に触れることで選挙への関心を高めたりすることが期待されている。

共通投票所導入に各自治体は及び腰

 期日前投票制度の利用者が堅調であるにもかかわらず、今夏の参院選で共通投票所を設置する自治体は、既報の通り、北海道函館市、青森県平川市、長野県高森町、熊本県南阿蘇村の4自治体に留まっている。

 設置自治体が少ない背景の1つは、共通投票所創設の制度改正から参院選までの期間が短かったことがあることは間違いない。参院選は「解散」という仕組みがないため、選管は長期的な視野にたって選挙準備を行うことができる。そのため、「共通投票所を利用しようと思うが、もう準備が始まってしまっているので今回は検討を見送る」というところがあったことは想像に難くない。事実、2016年6月4日の高市早苗総務大臣の会見で、次回以降の導入を検討しているところが206あると述べている。

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最終更新:7/7(木) 11:50

政治山

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