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「打つところがない感じだった」 元日本代表GKが語るノイアーとブッフォンのPK戦での威圧感

Football ZONE web 7/7(木) 16:35配信

東京Vの土肥GKコーチが解説する、2人の守護神による壮絶なPK戦

 欧州選手権(EURO)準々決勝のドイツ対イタリアは「事実上の決勝戦」と称するメディアも多かった。その前評判通りに緊迫感漂った一戦は120分間で決着がつかず、PK戦にまでもつれ込む展開となった。そこで実力を見せつけたのが、ドイツのGKマヌエル・ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)、イタリアのGKジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス)というふたりの世界的GKだった。ビッグセーブの連発、そして相手キッカーのミスを誘った威圧感は、GKの視点から見るとどのように映ったのだろうか。かつて元日本代表GKとしてジーコジャパンに名を連ね、Jリーグでもベストイレブンに輝いた経験のある土肥洋一氏(現・東京ヴェルディGKコーチ)に、今回のPK戦について分析してもらった。

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「あれだけPKが入る気がしない試合もなかなかなかったと思います。ふたりとも、存在感がものすごいところまで達していましたね」

 土肥氏はこう切り出した。最終的には6-5というスコアに収まったとはいえ、9人目まで蹴った上でのこと。5人目までに両チーム合わせて計6人が失敗する展開となったのはやはり、ブッフォンとノイアーという名手がゴールマウスに立ちはだかっていたからだと力説する。

「GK視点で見ていると、キッカーは打つところがないという感じで打っていましたね。特にノイアーに対しては、どこのコースに蹴られても反応されて止められる感覚があったはずです。イタリアの選手も仕方なく正面に蹴っていたシーンなどを見ていると『迷っている、迷っている』と思いながら見ていましたね(笑)」

日頃のビッグセーブが威圧感を生み出す

 迷っている、というキーワードから想起されるのはイタリア2人目のFWシモーネ・ザザ(ユベントス)と、4人目のFWグラツィアーノ・ペッレ(サウサンプトン)だ。ゴールライン上でにらみを利かせる守護神が193センチ以上の大きさに見えたのか、ザザはシュート前の助走でガニ股でピョコピョコと走り出す“カエルダンス”、ペッレはペナルティースポットに立つと蹴る方向を指差してループを狙うと予告した。しかし二人のシュートは枠にすら入らず、ノイアーとの心理戦で完敗した。

 言ってしまえばノイアーに“ビビる”恰好となってしまった二人だが、それはブンデスリーガやUEFAチャンピオンズリーグ、そしてドイツ代表でも数々のビッグセーブを積み重ねてきたからだと、土肥氏は指摘する。

「普段からノイアーがずっとファインセーブを連発している。このことはとても大きいです。相手からしても『普通に蹴ったら止められてしまう』というイメージを持ってしまっていたのかもしれませんね」

 また土肥氏は、結果的にPK戦で敗北してしまったものの、ブッフォンの読みの鋭さも称賛している。

「ブッフォンは最後のシュートについてはアンラッキー、運がなかっただけだと思います。コースの読みに関してはかなり合っていましたからね。あのレベルに行くと、全員のキッカーのクセを知っているはずです」

 確かに決着がついたドイツ9人目のDFヨナス・ヘクトル(ケルン)のシュートは左脇を抜けてしまったが、完全にコースを読んでいたように、ブッフォンは高い確率でシュートと同じコースへと飛んでいた。たとえキッカーが逆を突いたとしても“際どいコースに蹴らないといけない”という意識があったのか、ドイツ3人目のMFメスト・エジル(アーセナル)はシュートをポストに当てて失敗した。ここからもブッフォンの偉大さが手に取るように分かる。

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最終更新:7/7(木) 17:25

Football ZONE web

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