ここから本文です

小泉元首相らが「トモダチ作戦」で被曝した米軍兵士の救済基金を設立

HARBOR BUSINESS Online 7/7(木) 16:20配信

「原発即時ゼロ」の実現を目指して全国講演行脚を続けている小泉純一郎元首相が7月5日、「トモダチ作戦被害者支援基金」創設の記者会見を開いた。小泉氏と一緒に「原発ゼロ」を訴えている“盟友”の細川護熙元首相も同席。小泉氏から基金設立に至る経緯について説明があった。

◆日米両政府が動かないのなら、民間で支援する

 5月15日から19日にかけて、小泉氏は米国カリフォルニア州サンディエゴを訪問。「東日本大震災の被災地支援(トモダチ作戦)中に原発事故を知らされずに被曝、健康被害を受けた」と訴える元米軍兵士たちと面談。救援活動後の健康被害の状況や、東京電力や米国GEなどに損害賠償を求めて起こした訴訟について話を聞いた。2012年、最初に提訴した時の原告は8人だったが、現在の原告数は400人を超えているという。

 小泉氏は「日本のために全力を尽くしてくれた人たちを見過ごすことはできない」という思いから、「トモダチ作戦被害者支援基金」を創設することとなったのだと説明する。

 本来であれば日米政府が調査を始めてもおかしくない件だが、両政府はまったく動かない。「日米の原子力産業は強大だからね」と小泉氏がもらしたのはこのためで、「政府が動かないのなら、我々が民間で支援する」と基金設立にこぎつけたのだ。

 質疑応答で「なぜ民間主導になったのか」という疑問をぶつけてみた。

小泉氏「私は政府に働きかけることはしません。外務省北米局に聞いてみたところ、『政府としては何も動けない』と言っていますから、日本国民としてやります」

――安倍総理に対してはどうお考えですか。

小泉氏「まあ総理としての立場があるからね。現在の政治には口出しをしない方がいいと思っています」

◆自分が生きているうちに「原発ゼロ」を実現したい

 質疑応答では、「都知事選に出馬表明した小池百合子衆院議員を、小泉氏が後押しした」という報道が直前に出たことから、支援基金設立とは関係のない都知事選関係の質問が相次いだが、小泉氏は「(都知事選には)一切かかわらない」と否定。

 最後に「原発ゼロは難しくない。5年3か月、原発は2基しか動いていない。これまでほとんどゼロでやってきた。必ず原発ゼロでやっていけます。そう確信しています」と改めて力説した。

「自分の生きているうちに何とか『原発ゼロ』を実現したい」と語る小泉氏。「トモダチ作戦被害者の救済もその一環。これは人道問題だ」と説明している。7月10日には、「原発ゼロ」への思いやサンディエゴ訪問の経緯などを語った『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談・吉原毅/編)も発売される。小泉氏の発言や行動に、今後も注目していく必要がありそうだ。

 発表された基金の概要は以下の通り。

【トモダチ作戦被害者支援基金】

●寄付金額:法人、個人とも、金額は問いません。※所得税法上の「寄付金控除」の対象にはなりません。

●振込先:城南信用金庫 営業部本店 普通預金 844688

口座名 「トモダチサクセンヒガイシャシエンキキン」

※ATMやインターネットでもお振込みできます。

●募集期間:2016(平成28)年7月5日~2017(平成29)年3月31日

●使途:アメリカ合衆国の銀行に信託し、裁判官等の管理のもと、被曝により健康被害に苦しむ元兵士の支援に役立てます。

■発起人/小泉純一郎(元内閣総理大臣)

細川護熙(元内閣総理大臣)

大野剛義(元さくら総合研究所社長)

吉原毅(城南信用金庫相談役)

■事務局/城南総合研究所(城南信用金庫企画部内)

〒141-8710 東京都品川区西五反田7-2-3

TEL:03-3493-8133 FAX:03-3493-8210

<取材・文/HBO編集部>

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:7/7(木) 16:20

HARBOR BUSINESS Online

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。