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【MLB】オールスター発表で一番の存在感を示したのはカブス球団社長。史上2度目の同一チームからスタメン5人選出

ベースボールチャンネル 7/8(金) 6:50配信

オールスター発表の勝者は?

 現地7月5日にサンディエゴで開催されるオールスターに出場する選手たちが発表された。この発表を受けて、『ニューヨーク・タイムズ』ではこのオールスターで存在感を強く印象付けている人物について特集記事を組んだ。

『ニューヨーク・タイムズ』のビリー・ウィツ記者はその人物を以下のように述べた。

“When the All-Star rosters were revealed Tuesday night, the biggest winner did not swing a bat, throw a baseball or even wear a particular uniform.”
「オールスターのロスターが火曜日の夜に発表されたとき、一番の勝者である人物はバットを振ることも、ボールを投げることもなく、特定のユニフォームさえ着ていない」

 その人物が影響を与えるのはアメリカンリーグ、そしてナショナルリーグのどちらかに偏ったものでもないと、評価している。

 サンディエゴ行きが決定した選手たちの名前を見ていくと、自然と浮かび上がる人物がいる。それが現在シカゴ・カブスで球団社長を務めるセオ・エプスタインだ。

 ボストン・レッドソックスを優勝に導いた立役者が、今は優勝から一番遠ざかっているシカゴ・カブスにその栄光をもたらそうと奮起している。

 シカゴ・カブスは前半戦の大半をメジャートップの成績で走り、オールスターにも多くの選手が名を連ねた。そしてファン投票で選出された9人の選手がカブス、そしてレッドソックスの一員だった。さらには3人が控えとしても選出されている。

出場選手から見る、エプスタインの功績

 まずはシカゴ・カブスの選手たちから見ていこう。
 エプスタイン球団社長は三塁手のクリス・ブライアントをドラフトで指名し、一塁手のアンソニー・リゾをトレードで獲得した。下はこのリゾをドラフトしたのは、レッドソックスでGMを務めていたエプスタインだった。遊撃手のアディソン・ラッセルもトレードで獲得し、二塁手のベン・ゾブリストはFAでこのオフに獲得した。彼らがナショナルリーグの内野を陣取る。

 さらには外野手の1人として選出されたデクスター・ファウラーもこのオフにエプスタインが獲得した選手だ。ファン投票でのオールスタースタメン選出が導入された1970年以降で同一チームから5人がスタメンに選出されたのは、メジャー史上2度目だ。

 そして控えの選手にもエプスタインが獲得したジェイク・アリエタ、そしてジョン・レスターも名を連ねている。

 2011年シーズン後にボストン・レッドソックスを去ることになるが、今回レッドソックスから選出された4人のスタメンは全員エプスタインがGMを務めていた時に獲得した選手たちだ。

 2002年シーズン終了後にレッドソックスに加入したエプスタインはすぐさまデビッド・オルティーズを獲得。以降のドラフトでは、外野手のジャッキー・ブラッドリーJr、ムーキー・ベッツ、そして遊撃手のザンダー・ボガーツを指名した。

 両リーグとも5選手を対象とした投票で選ばれる最後の1枠をレッドソックスのダスティン・ペドロイアが勝ち取れば、エプスタインが大きく関わった選手が12人オールスターに選出されることになる。

 一方でレッドソックス時代は最大のライバルとして戦ってきたニューヨーク・ヤンキースからは2年連続でスタメン選手が選出されなかった。控えとしてカルロス・ベルトラン、そしてアンドリュー・ミラー、デリン・ベタンセスが選出されたがこれまで多くのオールスターを排出してきた名門球団からは寂しい数年が続いている。

 今回の件を報じたニューヨークのメディアにとっても、エプスタインはライバル球団のGMであった。今回のオールスター発表で示した存在感によって、もはや誰も無視することはできないだろう。


新川諒

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:7/8(金) 6:50

ベースボールチャンネル

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