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必ずしもポジティブである必要はない? ネガティブな気分がもたらす効用

ライフハッカー[日本版] 7/8(金) 20:10配信

「ポジティブであること」は、あたかも正しいことのように解釈されがちです。ところが『ネガティブ思考力』(榎本博明著、幻冬舎)の著者は、心理学博士としての立場から、そのような考え方に真っ向から疑問を投げかけています。

”世の中で成功している人はポジティブな心理傾向を身につけている。だから、ポジティブ思考を身につけて、ネガティブな思いは捨ててしまおう。そんなポジティブ信仰が猛威を振るっている。

だが、実際に世の中で成功している人たちは、けっしてネガティブな心理傾向をもたないわけではない。(「序章 ポジティブ信仰に戸惑う人々」より)”

その例として名前が挙がっているのは、巨人軍の4番打者として不動の地位を築いたのち、メジャーリーグでも活躍した松井秀喜選手。あるいは、映画やドラマ、舞台でもおなじみの俳優・竹中直人氏。彼らのような大御所であっても、常に不安に脅かされているということです。

つまりポジティブ信仰に洗脳され、なんでも楽観的に構えるのがいいわけではなく、本当に大切なのは、自分の未熟さや力不足を認めること。あるいは、不安を感じ危機感を持つこと。本来はそれこそが、成功の秘訣でもあるという考え方です。

では具体的に、ネガティブであることはなぜいいのか? ポジティブのなにが悪いのか? その答えを、2章「ネガティブの効用とポジティブの罠」から探してみましょう。

ネガティブ気分は記憶をよくする

気分によって記憶能力が変わるなどということは、普通に考えればありえない話。しかしそれでも、気分と記憶能力との間には密接な関係があるようだと著者は記しています。事実、心理学的な実験によって、ネガティブな気分が記憶の機能を向上させ、判断の誤りを防ぐことが証明されているのだとか。

たとえば心理学者のフォーガスらが、郊外の小さな店の買い物客を対象に、店のインテリアについて尋ねるという記憶実験を行っているのだそうです。その際に選んだのは、晴れて暖かい日と、雨が降って寒い日。その結果、晴れて暖かい日よりも、雨で寒い日のほうが、買い物に行った店のインテリアについて、より細かく覚えているということがわかったというのです。

いうまでもなく、雨が降って寒い日のほうが気分はネガティブになりやすいもの。にもかかわらずこのような結果が出たということは、すなわちネガティブ気分が記憶機能を向上させる証拠とみなすことができるわけです。(57ページより)

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最終更新:7/8(金) 20:10

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