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松嶋菜々子、北川景子、波瑠……夏ドラマの主役は女性たち プライムタイムの注目作を一挙紹介

リアルサウンド 7/9(土) 10:00配信

 今週来週あたりから、続々と夏の新ドラマがスタートします。さて、今クールは、どのドラマを観ましょうか? ということで、今季もまた、これから始まる新ドラマを一挙チェックしていきたいと思います。「20~22時台」から始まるドラマをチェックする「前編」と、各局の実験場としてバラエティーに富んだ作品つくりがなされている「深夜ドラマ」をチェックする「後編」。まずは前編、「20~22時台」の連続ドラマから、ひと通りチェックしていくことにしましょう。

■オリジナル脚本で描く女性像

 今クールの特色のひとつとして挙げられるのは、オリジナル脚本のドラマが多いこと。しかも、実績のある人気脚本家のオリジナル作が多いことです。まずは、北川景子が不動産屋の天才営業ウーマンを演じる『家売るオンナ』(7月13日(水)22時~/日本テレビ系)。北川の相棒役を演じる工藤阿須加をはじめ、千葉雄大、仲村トオルなどが脇を固める本作は、前クールの『コントレール』など、女性の描き方に定評のある大石静のオリジナル脚本です。

 そして、その翌日からスタートする、尾野真千子と江口洋介が初共演にして夫婦役を演じる『はじめまして、愛しています。』(7月14日(木)21時~/テレビ朝日系)は、遊川和彦によるオリジナル脚本。昨年、『偽装の夫婦』でセクシュアリティの問題に切り込んでみせた遊川が、今回題材として選んだのは「特殊養子縁組」。そこから「本当の家族とは何か?」という普遍的なテーマを描くのだとか。

 さらに翌週からは、松嶋菜々子が3年ぶりに連続ドラマに主演することが話題の『営業部長 吉良奈津子』(7月21日(木)22時~/フジテレビ系)がスタートします。こちらは、『白い巨塔』や『昼顔』、『遺産争続』など社会派作品で知られる井上由美子のオリジナル作。そのテーマは、ズバリ「産後の職場復帰」。『あまちゃん』以来の連ドラ出演となる松田龍平が、松嶋の後輩役としてレギュラー出演することも注目の一本です。3人の人気脚本家たちは、そのオリジナル作で、それぞれどんな「女性」を描き出してみせるのでしょうか? 気になるところです。

■若手の女性脚本家も活躍

 ベテラン脚本家のオリジナル作が出そろう中、フジの「月9」枠は、前クールの『ラヴソング』から一転、『恋仲』の若手脚本家・桑村さや香を再び起用。桐谷美玲がイケメン三兄弟(三浦正平、山崎賢人、野村周平)とシェアハウスで暮らすロマンチック・コメディ『好きな人がいること』(7月11日(月)21時~/フジテレビ系)で、諸々若返りを図ります。映画『ストロボ・エッジ』の脚本でブレイクした桑村が描き出すひと夏の恋物語。今から胸がキュンキュンしてしまいます。

 さらに、藤原竜也主演の本格サスペンス『そして、誰もいなくなった』(7月17日(日)22時30分~/日本テレビ系)も気になるところです。誰もがアガサ・クリスティの著作を想起させる本作ですが、こちらは秦建日子による完全オリジナル脚本作。突如現れた偽物に人生を乗っ取られてしまう男の苦悩を、先行き不明のジェットコースター・スリラーとして描くようです。脚本家として数々のドラマを担当する一方、篠原涼子が主演した人気シリーズ『アンフェア』の原作者としても知られる秦のオリジナル作だけに、スリリングな本格サスペンス展開が期待されます。玉山鉄二、二階堂ふみ、黒木瞳といった共演者も合わせて注目の一本です。

 そして、夏ドラマの先陣を切って今週よりスタートした『神の舌を持つ男』(7月8日(金)22時~/TBS系)は、演出家・堤幸彦が20年間温めた入魂の企画なのだとか。“絶対舌感”を持つ男(向井理)と2時間サスペンスマニアの女(木村文乃)がコンビを組んで全国の温泉地をまわりながら、そこで巻き起こる事件を次々と解決していくコメディタッチのサスペンス……ということから、思わず堤の代表作『TRICK』を連想してしまいがちですが、本作の脚本を担当するのは、水谷豊主演の『相棒』シリーズなどで知られる櫻井武晴。最近ではアニメ映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』の脚本を担当するなど勢いに乗っている彼は、コメディタッチの本作で、どんな物語を描き出すのでしょうか。

■原作・実話モノでは若手注目株が活躍

 続いて、小説や漫画、あるいは「実話」などをベースとしたドラマ作品を見ていくことにしましょう。まずは、この夏最大の注目ドラマとなる可能性を秘めた『仰げば尊し』(7月17日21時~/TBS系)。春の連続ドラマ最高視聴率を記録した『99.9 刑事専門弁護士』のあとを受けてTBS「日曜ドラマ」枠で放送される本作は、「弱小高校吹奏楽部を舞台に、ひとりの男と生徒たちが起こした“奇跡の実話”に基づく感動の物語」です。事故の後遺症で音楽をあきらめた元サックス奏者の男……やがて、荒廃した高校の問題児たちに吹奏楽指導を行う主人公を、連ドラ主演28年ぶり(!)となる寺尾聰が演じることも話題の一本です。主人公の娘役を演じる多部未華子をはじめ、吹奏楽部の生徒役に、真剣佑、村上虹郎、北村匠海(DISH//)、太賀、矢本悠馬など、近年映画やドラマなどでの活躍目覚ましいフレッシュな若手俳優をズラリ揃えるなど、そちらも注目の一本となっています。というかこのドラマ、平川雄一朗演出、いずみ吉紘脚本というタッグは、かつて映画化までされたドラマ『ROOKIES』と同じ座組み。物語的な新味は正直無いけれど、不良更生学園もの+音楽もの=感動ということで、着実なヒットが予想されます。

 そんな夏の本命たる『仰げば尊し』と奇しくも同時間帯に放送されるもう一本の注目作……それが、『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(7月17日(日)21時~/フジテレビ系)です。連ドラ単独初主演となる中島裕翔(Hey!Say!JUMP)をはじめ、遠藤憲一、山本美月、さらには瀬戸康史、桐山照史(ジャニーズWEST)、山内圭哉といった『あさが来た』出演組が脇を固める本作は、韓国のケーブルテレビで放送され、本国で大ヒットを記録したドラマ『ミセン-未生-』を原作にした社会派ヒューマンドラマです。囲碁の世界で挫折した主人公が総合商社に就職し、周囲の人々に揉まれながら成長していく物語……とのことですが、オリジナル版はもちろん韓国が舞台であるだけに、その「翻案」の手腕が問われるところです。ちなみに、『ミセン-未生-』の原作となったWEBコミックの作者、ユン・テホは、映画『インサイダーズ/内部者たち』の原作者としても知られるなど、韓国映画界から熱い注目を浴びている人物なので、こちらも要チェックです。

■大注目の女優、波瑠と黒島結菜も原作ものに

 そして、『あさが来た』と言えば、その主役に抜擢されて以降、前クールでは、嵐の大野智主演『世界一難しい恋』のヒロイン役を好演するなど引く手あまたの女優、波瑠が、驚異的な記憶力を持つ女性刑事を演じる『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(7月12日(火)22時~/フジテレビ系)も話題です。内藤了のホラーミステリーを原作とする本作。オンとオフで異なる顔を見せる主人公を演じる波瑠はもとより、彼女のバディ役を演じる横山裕(関ジャニ∞)、Netflixドラマ『火花』で評価を上げた林遣都、さらには原田美枝子、渡部篤郎など、共演者も豪華です。

 さらに原作ものと言えば、筒井康隆による原作小説が発表されてから50年以上も経った今、またしてもドラマ化される『時をかける少女』(7月9日(土)21時~/日本テレビ系)も気になります。注目の若手女優のひとりである黒島結菜を主演に擁し、その相手役にはSexy Zoneの菊池風麿を起用するなど、フレッシュな布陣で臨む本作。その脚本を担当するのが、インディーズ映画『かしこい狗は、吠えずに笑う』を監督して以降、テレビドラマの演出や脚本を数々担当してきた若手、渡部亮平であることも注目の一本です。ちなみに、こちらは全5回という変則的なパターンとなっているので、そのへんご注意を。

 さらに、もはや連続ドラマの定番となりつつあるコミック原作ものとしては、武井咲と滝沢秀明が「禁じられた恋」……昨今流行りの「不倫」に挑んでみせる『せいせいするほど、愛してる』(7月12日(火)22時~/TBS系)がエントリー。松岡茉優主演で現在放送中のドラマ『水族館ガール』(毎週金曜22時~/NHK)や、深夜帯で放送される剛力彩芽主演の『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』などはあるものの、「20~22時台」のドラマとしては、漫画原作は今クール少なめという印象です。

 そして、同じくドラマの「定番」である「警察もの」としては、波瑠の『ON』のほか、一年前に好評を博した東山紀之主演の刑事ドラマの第2シリーズとなる『刑事7人』(7月13日(水)21時~/テレビ朝日系)、昨年末に「土曜ワイド」で放送された高島礼子主演の単発作品の連続ドラマ化となる『女たちの特捜最前線』(7月21日(水)20時~/テレビ朝日系)がスタート。こちらも少なめというか、同じく定番である医療ドラマに至っては、ゼロというのが今季のラインナップです。それにしても、ここまで駆け足で紹介してきた13作品中、その8本の主役が「女性」というのは、結構異例の事態ではないでしょうか。恋に仕事に家庭に……この夏は、さまざま女性たちの活躍に期待です!

麦倉正樹

最終更新:7/9(土) 17:10

リアルサウンド

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