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ますます厳しくなるSNSチェック、米入国書類に記入欄も?

Forbes JAPAN 7/9(土) 9:00配信

近い将来、米国土安全保障省(DHS)が調べるのは旅行者の荷物だけではなくなるかもしれない。ビザ免除プログラムで入国する人の提出書類に、新たにソーシャルメディアに関する情報を記入する欄を設けるという案が浮上しているのだ。



提案されているのは、書類に「使用しているSNSやそのアカウント名」を記入する欄を設けること。ツイッターやスナップチャット、インスタグラムについて自己申告してもらおうという訳だ。

DHSによれば、この欄への記入は任意。これらの情報を記入してもらうことで「旅行者が不正な活動を行う可能性、好ましくない人物とのつながりを持つ可能性がより見えやすくなる」という。

しかし非営利団体、センター・フォー・デモクラシー&テクノロジーのジョセフ・ロレンツォ・ホールなど反対派は、こうしたお願いは危険な前例をつくると感じている。「たとえ任意であっても、旅行者がこの欄に記入をする可能性はきわめて高い。そうしなければ入国を許されないかもしれないと考えるからだ」とホールは言う。

旅行者のソーシャルメディアに目を光らせているのは政府だけではない。ホテルや旅行会社なども定期的に、ちょっとしたリサーチ目的にあなたのSNSを使っているのだ。

中でもホテル経営者たちは、ツイッターやフェイスブックをチェックしたり、あるいはリンクトインで検索してもっと細かなプロフィールなどを確認したりしている可能性がある。特に上客については、好みや消費習慣、日課などを知るために、SNSへの投稿内容を参考にするのだ。

「これはネット上のストーカー行為というよりは、盗み聞きのようなものと考えるべきだろう。ホテルのスタッフたちが長年、より良いサービスのために実践するよう訓練されてきたこっそり情報を仕入れる方法だ」と、クラウド不動産管理システムを提供するウェブレズプロ(webrezpro.com)はブログで説明。

その上でホテル経営者たちに、リサーチにあたってはゲストの好み以上の領域に踏み込まないよう警告している。
--{宿泊先の部屋に、写真が飾られていたら・・・}--
それでも、旅行者が宿泊施設などに足を踏み入れる前に、その人物の好みについて広く調べていると、時に一線を越えてしまいかねない。旅行雑誌トラベル・アン ド・レジャー(Travel+Leisure)は記事の中で、数多くの人気レストランを経営するダニー・マイヤーに起こった出来事を紹介した。

マイヤーが訪れる予定だったコロラド州アスペンの高級ホテル「ザ・リトルネル」のスタッフは、SNSでマイヤーの妻と子どもの写真を発見。その写真をプリントアウトしてフォトフレームに入れ、マイヤーが宿泊する部屋のベッドサイドに置いておいた。

「フォトフレームには『父の日おめでとう。ザ・リトルネルの友人たちより』と書かれていた」とマイヤーは言う。「彼らはネットで私たち家族の写真を探したのだ」

幸運なことに、マイヤーはこれを心のこもったもてなしと受け止めて感動した。しかし、「旅行中はプライバシーを尊重して欲しい」と考えている人々には、こうしたやり方が裏目に出る可能性は十分にある。

宿泊施設のオンライン予約サービスを提供するホテルズ・ドットコムが、9,200人の旅行者を対象に行った最近の調査によれば、旅行者の6%は1日7時間以上、携帯電話を触っている。

77%はフェイスブックに旅行中の写真を投稿し、28%は「留守中でもチャンスを逃さないように」友人のページを訪れ、コメントを書き込んでいる。地元を離れている間に、自分についての多くの情報を他人と共有しているのだ。それをどこまでの人が見ているのか、知る由もなく。

Leslie Wu

最終更新:7/9(土) 9:00

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