ここから本文です

「現実的楽観性」のすすめ。ポジティブなだけで人生はうまくいかない

ライフハッカー[日本版] 7/10(日) 19:10配信

ポジティブ思考や幸福の追求は自己改善と関連するよくありがちな目標です。それは企業文化の中でもどんどん広まっているようです。社員の幸福、顧客の幸福、生産性志向が、企業文化の文書やミッション声明にどんどん見受けられるようになってきたからです。

一見すると、企業のリーダーたちは一歩前進して社員や顧客の心の健康を意識しているかのように見えます。しかしポジティブ思考には表面に表れている以上に大切なことがあります。

ポジティブなほうが良いのはどのような場合か?

人事考課の最中は、問題点ばかりに焦点を当てて批判してしまうと社員には改善の可能性が見えなってしまうかもしれません。ネガティブ思考は私たちの視野を狭めて別の意見を受け付けなくしてしまうので、進歩前進する方法が見つけられないまま後ろ向きな状態で立ち往生してしまう結果になりかねません。

しかし、目標に焦点を置いてポジティブな励ましや改善の機会を見つけることで、さまざまな選択肢が受け入れられるようになります。ほどほどのレベルの幸福感やポジティブなマインドセットは創造的思考を育てることによって問題解決に役立ちます。

そして、幸福な気分になると、そんな気持ちの原因となったことを続けることが多いです。幸福を感じると人生の他のポジティブな側面にどんどん目を向けていくようになりがちだからです。そのせいで、思い切ってリスクが取れるようになったり、それまでほど抑圧を感じなくなります。

しかし、必死で幸福を追い求める行動を取るとさらに不幸になることが証明されています。ポジティブな感情を意識すればするほど、実際にはポジティブな気持ちが減るようです。

ポジティブ思考は控えめにするべきなのか?

極端にポジティブな人は親密な人間関係やボランティア活動では大変成功しますが、経済や教育の場面で成功しているのはほどほどに幸福な人たちです。

ポジティブ思考を常に意識しているとネガティブな考えが頭に浮かんだとき決してリラックスできないので神経が逆なでされます。結局、幸福で楽しい状況よりもストレスまみれの、常に警戒態勢でいることになります。他人から常にポジティブでいることを期待されていると思うと余計なプレッシャーに身をさらすことになります。そのせいでそれまで以上にネガティブな感情を感じる頻度が高くなります。

ポジティブ思考で結果をみるように期待されているときは十分な幸福感を感じていない自分を責めてしまうことが多くなるかもしれません。これは危険なサイクルです。そして自己評価がもともと低い人には、いわゆる肯定的承認(例:私は愛すべき人間だ)が害になる可能性があります。自己評価が低いとこうした承認を言ったり聞いたりした後は、その内容に同意できないので、さらに気分が悪くなりがちです。

私たちには恐れや不安といったネガティブな感情もある程度は必要です。そのほうが危険な状況に置かれたとき適切な行動が取れるからです。精神分析医のMark Banschick氏によれば、人はネガティブな感情に耳を貸さなければならないときに不安から身を守るためにポジティブ思考を使うことが多いそうです。不安は、取り組まなければならない潜在的な問題を指摘してくれるのですが、それをポジティブ思考で覆ってしまうと長期的には害になる可能性があります。ビジネスにおいても、これは問題です。あまりに楽観的で危険信号を無視するリーダーは会社を破滅に導いてしまうかもしれません。

場合によっては、ネガティビティはパフォーマンスを高めるのに有益です。諸研究により、機嫌が悪い人のほうが機嫌が良い人より質の高い仕事をしたり説得力のある議論をすることが多いことや不機嫌なほうが記憶力や精神的正確度が高くなることがわかっています。

ネガティブに考える傾向はネガティブな出来事で受ける苦しみを軽減するという点でも有益です。たとえば、前もって最悪のシナリオを想像しておくと、そうしたネガティブな出来事に備えておけますし、そうなってしまったときもうまく対処できます。

しかし、過剰なネガティブ思考も良くありません。ネガティブな感情は免疫システムを抑制して、ストレスレベルと血圧を高くしてしまいます。

1/2ページ

最終更新:7/10(日) 19:10

ライフハッカー[日本版]

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフハッカー[日本版]

株式会社メディアジーン

毎日更新中

最新ITサービス使いこなしガイド
ビジネス向けガジェット/ツール紹介
いま使える節約マネーハック術
モチベーションを上げるマインドハック

ライフハッカー[日本版]の前後の記事