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男も女も、みんな「コスプレ」をして生きている。ライター・北条かやさんインタビュー

ライフハッカー[日本版] 7/10(日) 21:10配信

自身のブログや著書、ネットメディア等での執筆活動に加えて、最近ではテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」やTOKYO MX「モーニングCROSS」への出演など、ますます活躍の場を広げているライターの北条かやさん。「ジェンダー論」や「現代社会における女性の生き方」といったテーマについて、さまざまな場で発信し続けています。

今年2月に上梓した『こじらせ女子の日常』は、数年間にわたって書き続けてきたブログの記事をまとめた、これまでの活動の集大成的な作品です。今回はこの新著に関することを中心に、ライフハッカー[日本版]編集長の米田が、ざっくばらんにお話を伺いました。

北条かや(ほうじょう・かや)

ライター。1986年、石川県金沢市生まれ。同志社大学社会学部卒業、京都大学大学院文学研究科修士課程修了。著書『本当は結婚したくないのだ症候群』『こじらせ女子の日常』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』

自分自身が傷ついたり喜んだり、当事者になることが大事

米田:今回の対談は、ライフハッカー[日本版]の「編集長インタビュー」というコーナーで、僕がさまざまな著名人や文化人、起業家の方などと対談をする企画なんですが、ふと、これまで女性の方とがっつり対談していないな、ということに気が付いたんです。

北条:では、今回、私が初めてですか?

米田:そうなんです。ですから、今日はこれまでのライフハッカーではなかったような対談ができるんじゃないかな、と勝手に思っていて。

北条:ありがとうございます。

米田:北条さんは、フリーランスになってどのくらいですか?

北条:2012年からなので、4年ですね。大学院を卒業後した後に、民間企業に就職しました。年功序列の安定した会社だったんですが、元々放浪記質だったのか、いろいろあって1年半でやめたんです。そこからは実質フリーランスですね。退職して最初の月の収入は、2000円の原稿料だけでした。

米田:そうだったんですね。その後、キャバクラに勤めていた学生時代の経験をもとに、処女作『キャバ嬢の社会学』を出されたわけですね。

僕は、今の時代情報を摂るだけでなく、自分で現実の扉をこじ開けるようにして「体験」をしないと、リアルなアウトプットはできないと思っています。発達を続ける情報化社会では、みんながすべてを「知っているつもり」になっていると思うんです。1度情報化され拡散してしまうと、会ったこともない人や行ったこともない場所も「ああ、アレね、知ってる知ってる」というように一瞬で消費されてしまう。でも、実際のところは誰もわかってないというような状況が生まれている。

だから、そういう世の中で“自分だけ“のコンテンツを作っていくにはやっぱり、「体験」は強いと思うんですよね。僕も初めて書いた『僕らの時代のライフデザイン』という本は自分の実験体験が基盤になっている本でしたが、その点は勝手ながら北条さんのご著書とも共通したものがあるのなかな、と感じています。

北条:そうですね。体験しないと書けないし、リアルな体験を繰り返していると、ふと筆が走る瞬間がありますよね。

米田:外側から見えているものと、対象の中に入って自分だけが感じる、受け取る情報って全然違いますよね。

北条:違いますね。自分自身が傷ついたりとか喜んだりとか、当事者になることは大事だと思います。でも、「当事者性」というのをあまり全面に打ち出してしまうと、時に「客観性が足りない」などの批判を受けることもあるのですが...。

米田:それもわかります。客観性はすごく大切ですし、基本です。でも、客観性を度外視して1度どっぷりとのめりこまないと、得られないもの、発信できないものもあると思います。それから、すべてを俯瞰して、分析をして書く、というやり方があるとは思うんですけど、僕はそれって必要なことだとは思いつつも、膨大な情報の洪水の中でやり出したらキリがないし、やればやるほど、何も言えなくなる、書けなくなるような気がするんですよ。なによりそこに自分の生活や実感が含まれていない、自分事化されてないものはあんまり好まないですね。リアリティを感じられないというか。

安全なところから戦地を評論する人もいれば、戦場に行って弾が飛び交う中で取材をして、現実を伝える戦場戦争ジャーナリストもいる。当然、両方必要です。しかし、何かを伝えたりものを書いたりする人間にとって、「知ってるつもり社会」の中で、やはり「体験」は不可欠なことだし、コンテンツとしての強みを持っていると思っています。

北条:それについては、「リスクを取る」ということかもしれませんね。私は会社員時代もブログなどで文章は書いていましたが、フリーランスになってからの方が、僭越ながら確実にものを書く力が上がったと思っています。長いあいだ見てきてくださった編集者さんなどにも「文章力が上がったよね」と言われます。

それはもしかしたら、リスクをとって生きる中で身に付けるべきものが身に着いてきた、ということもかもしれません。そんな風にこれまでの自分を振り返ったのが、今回の本だったりするのですが。

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最終更新:7/10(日) 21:10

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