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「C・ロナウドのためにも…」 仏の猛攻を凌いだペペ、負傷交代のエースに捧げたEURO初戴冠

Football ZONE web 7/11(月) 11:00配信

レアルの盟友を襲った悲劇に奮い立つ 「僕らはピッチの上で戦士だった」

 ポルトガルは現地時間10日に行われた欧州選手権(EURO)決勝で、延長戦の末にフランスを1-0で下し、同国史上初となるメジャータイトルを獲得した。集中した守備でチームを支え、マン・オブ・ザ・マッチを獲得したDFペペ(レアル・マドリード)は、前半途中で無念の負傷交代となったエースFWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)に捧げる勝利だったと振り返っている。英公共放送「BBC」が報じた。

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 ポルトガルに衝撃が走った。前半16分、フランス代表MFディミトリ・パイェとの激しい接触によって左ひざを痛めていたロナウドが涙を流してピッチに座り込んだ。左足にテーピングを巻いて一度はピッチへと戻ったものの、痛みをこらえ切れず、カウンターの局面でも足を引きずって走れない状態になった。同25分に自らベンチに交代を要求する合図を送り、悔しさからかキャプテンマークを投げ捨てて担架で運び出される交代劇となった。守備の要のペペはエースの負傷退場に動揺しながらも、チームがより強く団結することができたと語っている。

「僕らにとって、最も重要な男を失うことは本当にタフだった。彼はどんな時でも得点を決めてくれる。僕らは彼のためにも勝とう、この状況を乗り切ろうと言ったよ。彼は違いを作れるが、僕らはピッチの上で戦士だった」

 ポルトガルはペペを中心とした守備陣と、最後方で好セーブを連発した守護神GKルイ・パトリシオ(スポルティング・リスボン)の奮闘により無失点を維持。後半アディショナルタイムにFWピエール=アンドレ・ジニャク(ティグレス)の決定機がポストを叩くなど、運にも恵まれて0-0のまま90分間を戦い抜く。

「移民国家ポルトガルの代表として…」

 延長戦に入ってもフランスがボールを保持したが、均衡を破ったのはポルトガルだった。延長後半4分に途中出場のFWエデル(リール)がゴールから20メートルほどの距離から強烈な低いシュートを放つと、これがネットに突き刺さった。この一撃が決勝点となり、ポルトガルが1-0で勝利を手にした。

「たくさん苦しんだ。本当に激しい試合だった。僕らは本当に一生懸命戦ったよ。ハードワークしなければいけなかったし、他のチームより謙虚でいなければいけなかった。それが勝つための、唯一の方法だった」

 ペペの言葉どおり、今大会は苦しみながらも勝利を拾うポルトガルの驚異的な粘り強さが光った大会となった。グループステージでは3つの引き分けにより3位通過。決勝トーナメントでも準決勝のウェールズ戦(2-0)を除き、3試合で延長戦に突入する(準々決勝ポーランド戦はPK戦で勝利)過酷な戦いが続いた。今大会から参加国が24カ国に増え、グループステージ3位チームにも勝ち上がりの可能性があるという新レギュレーションの恩恵を最も受けたのが、チャンピオンに輝いたポルトガルという結果になった。

「僕らは最大限の努力をした。僕らは美しい移民国家のポルトガルの代表だ。国民を代表する一人として戦った。彼らのために全力を尽くしたんだ」

 ポルトガルはこれでワールドカップ、EUROを通じて初のタイトルを獲得。EUROでは自国開催の2004年大会で準優勝という悔し涙を流した。「ポルトガルに何かをもたらす」と宣言していたロナウドにまさかのアクシデントが訪れたが、エースの不在をチーム一丸となってカバーした団結力の強さが、トロフィー獲得につながった。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:7/11(月) 11:00

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