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ニコラス・エドワーズ、J-POPへの愛とリスペクトに満ちた白熱ライブ メジャーシングルの発表も

リアルサウンド 7/11(月) 15:00配信

 ニコラス・エドワーズが、7月8日・9日に『Nicholas Edwards MOTION 2016 Summer Concert』を、EX THEATER ROPPONGIにて開催した。ニコラスは、クリス・ハートやダイアナ・ガーネットを輩出した歌番組『のどじまんTHEワールド!』(日本テレビ系)に14回連続で出演し、3回の優勝を果たしているソロシンガー。同公演は、昨年に続き2度目となるEX THEATER六本木でのサマーコンサートであり、今回は初となる2日間連続で公演を敢行した。

 SEとともに登場したバンドメンバー、ダンサーに続いて、全身真白な衣装に身を包んだニコラスがステージへ。観客の持つ青と白のペンライトに出迎えられ、その端正なルックスからは想像できないほどの声量で、「ハロー、トーキョー!」と呼びかけ、クリスマスソング「サイレントナイト」から公演はスタート。続いて、躍動感あふれるダンサーと共に「DRIVE」、「To Extranare」、ロックチューン「Beyond」と3曲立て続けに披露し、一気に会場を盛り上げた。

 観客を着席させると、「大事な人生の物語の一つです。聴いてください」と、故郷・オレゴン州の海をテーマにした楽曲「Ocean」を披露。その後も、演歌調の「花びら雪」、雲や空を歌った「雲の向こうには」「青空の白い雲」と日本語詞の楽曲をしっとりと歌い上げた。

 そして、「今日は平日だし、来られない人もいるかもしれない。皆さんの気持ちを背負って、良い音を届けられたら」とファンにむけた思いを語り、「(7月7日は)七夕ということで、星空をテーマにした曲を」と「The Road」を歌唱した。<流れ星が空を駆け 願いはひとつ 君の幸せ>という一途な思いを歌った、切ない楽曲だ。さらに、「Loving My Lover」「We Get By」と2曲続けてテイストの異なる新曲をダンサーと共に披露した。「Loving My Lover」では、間奏部分でニコラスがセクシーなダンスを踊り、「We Get By」ではステージ上でフルタナオキ(Ba)がマニュピレーターを用いるなど、新たな境地への挑戦を見せた。そのまま、キュートでストレートなラブソング「恋しちゃったよ」へ。曲中の「ずっと一緒にいて」というセリフで、観客のボルテージは最高潮に。

 黒い衣装に着替えたニコラスは「次のコーナーは、スペシャルゲスト登場!」と、デビュー曲「君が歌詞(うた)になる」を始め、ニコラスの数々の楽曲を手掛けてきた「僕にとって大事な、師匠と呼ぶべき人」である佐藤準氏をステージに呼び込んだ。ステージ中央に並んで座り、ニコラスとの思い出話に花を咲かせる。佐藤氏は、「エネルギーがすげぇなって。前は、まっすぐ、ストレートな感じだったけど、今はもっと余裕を持って、横から、とか下から、とか(エネルギーが来る)」と、彼の魅力の変化についても話し、「心地が良い人。一緒にいて苦痛じゃない」と評した。ニコラスは、「たくさんの作品をありがとうございます」と改めて感謝の意を表し、佐藤氏が作曲した「君が歌詞(うた)になる」「女神と絵葉書」「琥珀のセレナーデ」の3曲をメドレー形式で披露した。佐藤氏のピアノ伴奏のみ、というシンプルな構成の中で、彼の歌唱力の高さが際立った。

 佐藤氏がステージから捌けると、ニコラスは再び全身真白な衣装で登場し、「もう一人スペシャルゲストを」と、信頼を置くバンドメンバーを1人ずつステージに呼んで紹介。そして、ニコラスの父親で、彼が音楽の道に進むきっかけになったという、ジョン・エドワーズ(Gt)がステージに登場。ジョンとの1曲目は、カントリー調のギターから始まる「光であれ」。ジョンは、「以前よりも上達した」という日本語でニコラスとの会話を楽しむと、彼が作詞作曲を務めた「You're My World」を演奏。ニコラスのパワーを感じる「Mercy」で、親子共演を締めくくった。

 続くMCでは、10月に大阪でのライブを行うことを発表し、観客を沸かせると、そのまま「月下の雫」を披露。さらに、レイフ・ギャレットの名曲「I Was Made for Dancing」のカバーでは、客席に降り立ち、チャーミングな笑顔でファンを魅了した。そして、<胸打つ言葉を刻みながら 最後にみんなで唄う歌>と、ラストに相応しい「Song For Departure」で本編を終えた。

 Tシャツにデニム、というラフな出で立ちで登場したアンコール。「皆が一緒に見てくれる夢を、力に変えていきたいと思います」と、秋にポニーキャニオンから発売するというメジャーシングルへの意気込みを語ると、アップテンポな応援歌「夢を力に」で、会場をさらに盛り上げる。続く「She's The Stranger」で男らしい一面を見せると、「Moonlight Carnival」では再び父・ジョンをステージに呼び、親子の絆を演奏で表現した。最後は、ジョンのギターから始まった「My First Love Song」。「本当にありがとうございました!どんどん皆で楽しんでいけるよう、全力で尽くすから!末永く愛し合っていこうね!」ファンへの愛情を真っ直ぐに叫んで、アンコールは大団円を迎えた。

 鳴り止まぬ拍手に、ジョンと共にステージに現れると、「用意してなかったんだけど…」と特別にアンプラグドで「You're my World」を披露した。9月には故郷オレゴン州でライブを行うということで、原点回帰を感じさせたダブルアンコールであった。

 端正なルックスから想像できないほど熱量の高いパフォーマンスを行い、ファンの声援を一心に受ける姿は、まさしく“エンターテイナー”。飾らないストレートで前向きな彼の言葉に、勇気づけられるファンが多いのもうなずける。本公演では、デビュー曲から共に歩んできた佐藤氏や、音楽の道へのきっかけを作ったジョンとの共演を通じて出発点に立ち返る一方で、自身が作詞作曲を手掛けた新曲では、歌唱力よりも、大人っぽいセクシーな雰囲気やクールな表情といった、表現力の幅広さを強調していたように感じられた。彼が日本に興味を持つきっかけとなったJ-POPへの愛やリスペクトも感じさせつつ、『世界一日本の歌が上手い外国人』という枠にとらわれず、新たなフェーズへと挑む姿勢に、今後の期待はさらに高まりそうだ。

村上夏菜

最終更新:7/11(月) 15:00

リアルサウンド

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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