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ラグビー代表支えた前主将、W杯裏舞台激白 逆境いかにして乗り越えたのか

THE ANSWER 7/12(火) 9:58配信

“世紀の番狂わせ”を支えた一人のラガーマン

「頑張ったからこそ、今のような盛り上がりもある。僕にとってワールドカップは人生の宝物になりました」

 昨年9月、イングランドで開催されたラグビーワールドカップ2015。

 エディー・ジョーンズHC率いるエディー・ジャパンは予選プール初戦で優勝候補の南アフリカを34-32に逆転勝ちし、世紀の番狂わせを起こした。サモア、アメリカにも勝利を収めたものの、予選敗退に終わり“史上最強の敗者“と世界から称えられた。そのチームを陰から支え、「縁の下の力持ち」となったのが前キャプテンの廣瀬俊朗である。一度もベンチ入りを果たさなかったが、彼はチームにとって欠かせない存在だった。

 たとえ試合に出なくとも、自分がチームにどう貢献できるか。

 東芝ブレイブルーパス一筋12年間プレーし、現役を引退した廣瀬にとってワールドカップは大切な思い出になっている。

 チームの快進撃を呼び込む“アイテム“となったのが、南アフリカ戦の前にチームメイトに披露した「モチベーションビデオ」。トップリーグの選手たちやOB、ラグビー関係者700人ほどの声を集めた映像は、廣瀬が音頭を取って制作されたものだった。

2014年の非情通告を乗り越え、チームの力に

「僕はアイデアを出しただけで、つくってくれたのは代表前キャプテンの菊谷(崇)さんなんです。トップリーグの全チームにコーチや日本代表ゆかりの人やら……初めてビデオを見せてもらったときに『これはいける』と思いました。キャプテンを務めていた菊谷さんも以前、僕と同じような悩みを抱えて代表を去っていった経緯があったので、いろんな意味がこめられていました」

 日本ラグビーにかかわってきた人々、トップリーグでプレーする人々……。すべての人が、エディー・ジャパンを応援し、後押ししている。その一つひとつのメッセージが、選手たちの力となった。

「最後のところでタックルに行けるかどうかは、(チームへの)忠誠心だと僕は思っているんです。それを出してもらうための工夫が、あのビデオでした。自分たちの後ろにはこんなにも大勢の人がいて、この人たちが喜んでもらうには明日の試合に勝つしかない。じゃあ自分は何ができるんだと考えたら、思い切ってタックルに行こうってなる。タックルしなきゃと言ってタックルするんじゃない。自分からタックルしたいって思えるような環境をいかにつくれるかだと思ったんです」

 廣瀬は生まれながらのリーダーだ。北野高、慶応義塾大学、東芝でもキャプテンとしてチームを束ねてきた。そしてエディー・ジャパン立ち上げ時から2年間、キャプテンとして率いながらも2014年にエディー・ジョーンズHCから「交代」の非情通告を受けることになる。

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最終更新:7/12(火) 9:58

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