ここから本文です

磐田・20歳のGKが掴んだ千載一遇のチャンス。高卒2年目、志村滉が挑む偉大な先輩超え

フットボールチャンネル 7/12(火) 10:20配信

 6月以降、ジュビロ磐田のゴールマウスに君臨している志村滉。負傷離脱したカミンスキー、八田直樹の穴を完全に埋め、高卒2年目とは思えない落ち着き払ったプレーを見せている。偉大な先輩たちをチームメイトに持つ20歳のGKだが、定位置確保すら現実味を帯びてきたように思える。(取材・文:青木務)

シーズン当初は3~4番手に過ぎなかった序列

 彼は、幸運を掴み取った。高卒2年目のGKがJ1クラブの主力としてスタメンの座を勝ち取るなど、滅多にないことだろう。しかし、ただのラッキーと片付けることはできない。

 志村滉は1996年4月27日生まれの20歳。千葉県の強豪・市立船橋高校から昨季、ジュビロ磐田に加入した。高校時代からその能力の高さは広く知られており、高校ナンバーワンという評価を得ていた。

 磐田の今季のGKは4人体制で、この数はどのクラブも大きく変わらない。シーズン当初、志村は3~4番手に過ぎなかった。正守護神はカミンスキーで、その次に八田直樹が控えており、その壁は分厚く感じられた。

 実際、リーグ戦が開幕するとゴールマウスを守ったのはポーランド人GKだった。1試合に1本は確実にスーパーセーブを見せ、チームをピンチから救ってきた。カミンスキーについて、志村は尊敬の念を抱きながらこう話したことがある。

「かなり凄いっす! 今まで見てきたキーパーの中でも凄い。他のキーパーが弾くところをキャッチしたり、状況判断も的確。ハイボールも強いし、例えばリードしていて時間が残り少なかったら、キャッチしてちょっと倒れて時間を稼いでゲームを一回止めたり。ポゼッションでも、相手が来てもそのまま冷静にパスを出せる」

 リーグ戦はカミンスキー、ヤマザキナビスコカップは八田という分担もできており、J1・1stステージ途中まで磐田のGK体制は磐石だった。ところが5月11日、第13節・ガンバ大阪戦を2日後に控えた日のことだった。カミンスキーが練習中に股関節の違和感を訴えると、吹田サッカースタジアムでのアウェイゲームを欠場することになった。

 この試合から、スタメンには八田が名を連ねるようになった。クラブのアカデミー育ちの背番号1は、カミンスキーの抜けた穴を補って余りあるパフォーマンスを見せ、指揮官の信頼を得ていく。だが、彼も負傷に苦しむことになる。腰痛が悪化してしまい、第14節・川崎フロンターレ戦を最後に離脱した。

 すると、第15節・FC東京戦で志村に白羽の矢が立った。すでにナビスコカップで2試合を経験していた若武者の抜擢を、名波監督は決意する。

1/3ページ

最終更新:7/12(火) 10:27

フットボールチャンネル

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。