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横浜DeNAベイスターズ社長「若さの武器は“遊ぶ力”」

R25 7/13(水) 7:00配信

2011年、親会社の買収にともない生まれ変わったプロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」。かつてお荷物球団とも囁かれ、ファン離れの憂き目にあったベイスターズは4年間で観客動員数165%の大幅増を成し遂げ、いまや勝敗によらずともファンに支持される人気チームに変貌している。その立役者である代表取締役社長の池田 純氏は、35歳という若さでトップになった球界では異色の人物だ。そんな池田氏に、ビジネスパーソンにとっての「若さという武器」さらに、「年を重ねて得られる強み」を聞いた。

●若いと実力を認めてもらえない? 体力と「遊ぶ力」を武器にしろ!

池田氏は実力を買われて球団社長に抜擢されたわけだが、12球団のうちそのすべてが年配の人物。一般ビジネスマンでも、能力があるのに“まだ若いから”と、実力相応の仕事や役職を任せてもらえないケースはありがちなことだが、池田氏は年齢をハンデに感じたことはないのだろうか?

「私が社長に就任したとき、いろいろな人から『若い』って言われましたよ。でも、すべては実力と結果です。逆に武器だってたくさんありますよ。いっぱいお酒を飲めること、いっぱい遊べること、脳みそが柔らかいこと、どれだけだって動けること…これは若さゆえの武器だと思います」

確かに年齢を重ねると腰が重くなりがち。臆さずにいろいろな場所に赴けるのは、若さの底力あってこそかもしれない。池田氏も若さを糧にハードな仕事をこなしているようだ。

「アメリカに視察に行ったときは、メンフィスから車で北上しながら球場を見学して、カナダでナイアガラの滝を見るという約2500kmの行程を、車で1日8時間くらい移動しながら5日間で回りきりましたからね。夜は毎晩ステーキ食べてお酒飲んで、色々な人と語り合いながら」

また、フットワークの軽さを武器にあらゆるところに赴くことで、アイデアを仕事に還元できることも若さの強みだという。

「この前は移動の合間に時間があったので『セーラームーン展』を観に行きました。私は『セーラームーン』にまったく興味ないんですけど(笑)」

野球とセーラームーン…なかなか共通項を見出しにくいような気もするが、池田氏いわく「見る角度次第で、何でもいつも必ず大きな収穫が得られる」とか。

「セーラームーン展で学んだのは入場料の設定ですね。1800円と決して安くなくて、さらに入場料を払わないと買えないグッズショップもあったんですよ。すごくないですか? セーラームーンカフェも行列ができていましたし、強力なコンテンツのパワーというものを再認識させられました。『コンテンツにパワーがあれば、展示しているだけで1800円でもお客さんにとっては十分納得感のある金額なんだ』と。たとえ自分の興味がなかった場所だったとしても、必ず学びがあるものです」

●経験を積んだら、「遊び心」をプラスして企画に仕立てる

では、逆に年齢を重ねることによる強みとは何だろうか? 池田氏の場合は、様々な経験が現在の企画術や発想に役立っているようだ。

「私は、本当に色々な業種や商品を経験したつもりです。カメラ、アルコール、お菓子、ゲーム、IT、政府関連まで、ありとあらゆることをやりました。今はプロ野球という商品を扱っているわけですが、やはりどんな仕事であれ、ベースにはいつも『お客さんを楽しませたい』という強い思いが大切だと思います。

昔はSWOT分析(=企業や商品の強み・弱みを洗い出すコンサルティングの手法)とかやりまくってましたよ。でも、いっつもやってたから、もう頭のなかでなんとなく全部分かってしまうようになったんですよね。棋士の羽生善治さんがある番組で、『感覚的に一手を投じることが多い』みたいなことと言われていたんですが、それって経験に培われたものだと思うんです。確かな経験があるからこそ、ちょっとした発見やひらめきが生まれ、本当に人を楽しませるものが創りだせるはずです」

では、そんな池田氏率いる横浜DeNAベイスターズが最近企画したコトとは…?

「昨晩(※取材は交流戦スタート直後)、お世話になっている方と飲んでいた時に、去年の交流戦の話になりました。横浜スタジアムで、福岡ソフトバンクホークスの柳田選手に漫画みたいな特大ホームランを打たれてしまったんですけど、それでスタジアムのビジョンが壊れたんですよね。それを生かして、今年の交流戦のイベントとして、『柳田を超えるホームランが出たら1億円!』みたいな夢の企画をやったら面白いじゃないか、みたいな話になりまして。

野球の試合だけじゃなくて、アドオンで楽しめるんですね。『去年の壊れたビジョンが表示されている!』って、SNSとかで共有されたりするじゃないですか。こうしたアイデアの積み重ねが、セーラームーンのような強いコンテンツをつくることができる土台になるんです。ただ、企画を考えたところでつまらなかったら意味がありません。なので、『これはお客さんにウケそうだ』と感じる勘、それを身につけるためにはやっぱり普段からいっぱい遊ぶことですね。そしてその経験のすべてを自分の糧にすることが大事です」
(末吉陽子/やじろべえ)
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

最終更新:7/13(水) 7:00

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