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「真田丸」松本幸四郎、出演決めた“三谷幸喜の電話”

Smartザテレビジョン 7/13(水) 5:01配信

大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)7月17日(日)の放送に、松本幸四郎が出演する。役どころは、38年前に自身が演じた大河ドラマ「黄金の日日」('78年)の主人公・助左(すけざ)こと呂宋助左衛門。フィリピンとの貿易で財を成した商人だ。

【写真を見る】撮影を終えた幸四郎は堺雅人と握手!

「黄金の日日」の大ファンと公言してきた脚本の三谷幸喜の希望で、38年ぶりに同じ役で登場という異例の出演が実現。そんな松本幸四郎を直撃し、38年ぶりの呂宋助左衛門を演じた感想や、「真田丸」の魅力を語ってもらった。

――あらためて今回の出演のいきさつを教えてください。

脚本の三谷さんが、学生の頃、「黄金の日日」を見ていたそうで、以前からお会いするたびに「僕は『黄金の日日』を見て、劇作家になろうと思ったんです!」とおっしゃっていたんです。でもまさか、こういう形で助左をもう一度演じることになるとは…本当に三谷さんらしいなと思います(笑)。

三谷さんからお電話をいただいて、「助左で出てください、僕の夢ですから」と言われたんです。ちょうどスケジュールの都合がついたこともあり、“「黄金の日日」を見ていた学生さんが、今、大河ドラマを書いてらっしゃる”と思うと、こんなにうれしいことはない。かえって、“声を掛けていただいてありがとうございました”という気持ちでお受けしました。

――実際に助左を演じられてみて、いかがでしたか?

ちょうど撮り終わったところなのですが、僕の両肩に「黄金の日日」の出演者たちがみんないるようでした。(出演者の中には)亡くなった方、(役者を)辞められた方、スターになった方…いろいろな方がいらっしゃいますが、その方たちを背負って演じさせていただきました。

実は、当時の衣装さんが、お一人だけまだいらっしゃって、驚きましたね。助左の当時の衣装を探したらしいのですが、何しろ古いものですからなくなってしまったそうで、彼が38年ぶりに衣装を全部考えてくれました。

――台本を読まれて、三谷さんの思いは伝わりましたか?

出演したのは短いシーンですが、せりふに助左というキャラクターや、「黄金の日日」への三谷さんの思い、そういったものが全て込められているなと思いました。実際にせりふを言っているときも感無量でした。

――登場シーンも「黄金の日日」を意識させるシーンになっているのですか?

監督は、「黄金の日日」を見て、それを意識して撮ってらっしゃったそうです。なので、きっと、すてきな形で助左がよみがえるのではないかと思います。それに、相手役が堺(雅人)さんだったのも良かったですね。38年間を一気に飛び越えた気持ちになって、「役者に年齢はない」ってこういうときに言うんだろうなと思いました。

ちなみにファーストシーンは、助左が、自分の商船の船子(水夫)たちが働いているところに戻ってくるというシーンでした。最初は、廊下をただスッと行くことになっていたのですが、ディレクターの方に言って、船子たちに話し掛けるように変えてもらいました。

昔は助左も、そういう船子の一人だったわけですから、「ただいま! おい、元気かおまえ」「おまえ、いい子ができたんだってな」と近い距離で接する。そうして彼らに慕われている助左の姿や、心の交流を表現しようと思ったんです。そういったところに、38年前、1年をかけて演じたものが凝縮されていたらいいですね。

――「黄金の日日」という作品は、ご自身にとってどういう作品でしたか?

ただ同然の(フィリピン・)ルソンから持ってきた“つぼ”を、秀吉に高値をつけてもらい、それを売りさばいて大商人になった人の物語…そういう意味では “歴史を描くドラマ”から、初めて“人間を描くドラマ”というものをやった大河ドラマだと思います。

それまでは、やはり歴史上の偉人が主人公の作品ばかりで、それが堺の一商人が主人公になったというのはとても画期的なことでしたね。それ以降、時代劇も歌舞伎の世界も、大きく変わったように思います。

――呂宋助左衛門は、多くの作品では大きく取り上げられる人物ではありませんが、その魅力はどこにあると思いますか?

自分でも「弱い者の味方」だと言っていますが、自分自身、一商人に過ぎないんです。それなのに、秀吉とも堂々と渡り合う品格や度量がある、というのがいいですね。偉い大将なら立派で当たり前ですが、そうではないのにそれだけの品格がある。

歴史の中には出てきませんが、こういった人こそが日本をずっと支えてきたのだと思っています。「黄金の日日」も「真田丸」も、そんな視点で歴史を見ているのではないでしょうか。こういうドラマが、どんどん視聴者の中に広がっていくとうれしいですね。

――「真田丸」は、これまでもご覧になっていたのですか?

毎週見ています、面白いですよ。三谷さんが書かれているから、通り一遍の歴史ドラマではなくて、所々ひねっていて、同業者から見ても楽しいですね。短いシーンにも彼の思いが込められていて、作ろうと思っても、なかなかこういうドラマはできないなと思います。

――今回の出演は短いものでしたが、「もっと出てみたい」というお気持ちは生まれましたか?

年齢としてもキャリアとしても、そういう時期は過ぎましたね(笑)。たくさんせりふがあるからお客さんの心に届くというものでもなくて、たった一言、たったワンアクションでも、お客さんの心にいつまでも残るものはある。三谷さんは、今回そういう書き方をしてくれたなと思っています。

最終更新:7/13(水) 5:01

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