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2年連続ウィンブルドン棄権、錦織圭は“負の連鎖”から抜け出せるか

THE ANSWER 7/14(木) 12:16配信

錦織圭の負傷を専門家はどう見る?

 テニスのウィンブルドン男子シングルスで2年連続棄権となった錦織圭(日清食品)。今大会は第5シードで臨んだが、4回戦で第9シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦した際、左脇腹痛により第2セット途中で棄権となった。

 その直前、ドイツのハレで行われたゲリー・ウェバー・オープンでも左脇腹痛のためにシングルス2回戦を棄権。錦織が苦しんでいる脇腹の負傷について、元サッカー日本代表MF中村俊輔(横浜F・マリノス)の専属トレーナーを務める新浦安しんもり整骨院入船院の新盛淳司院長に発症の要因や対策などを聞いた。

「錦織選手の脇腹の怪我は、おそらく腹斜筋と言われる筋肉の肉離れの可能性が高いと思います。腹斜筋は、体を捻る時に使う筋肉の一つです。筋肉は伸ばした後、一気に縮める瞬間に、肉離れと呼ばれる故障が発症しやすい状況になります。ですから、テニス、野球、ゴルフというスイングを伴う競技、体を捻る動作が多いスポーツの選手が苦しむことの多い怪我と言えます」

 錦織がウィンブルドンのコートで苦悶の表情を浮かべた故障について、新盛院長はそう分析した。腹斜筋とは内腹斜筋と外腹斜筋で構成される脇腹のインナーマッスルで、体を捻る動作などで使用する。

「身長178センチの錦織選手の場合、海外のトッププレイヤーとの体格差を埋めるために、常に全力でのプレーを見せています。ボールの上がり際をジャンプしながらフォアハンドで打ち込む“エア・ケイ”というストロークに代表されるように、体を目一杯捻り、反動を使ってボールに伝わる力を増幅させています。そうなると、怪我のリスクは、高くなります」

有効な再発予防は…「負の連鎖を断ち切ることが大切」

 身体的に大きい海外の実力者と対抗するために、錦織は「捻り」の動作を押し出し、ストロークのパワーを増幅させている。これが脇腹に筋肉系のトラブルのリスクを高める“諸刃の剣”となっている可能性があるという。

「肉離れの状態で無理をしてプレーを続けた場合、状態は悪化し復帰までに時間がかかります。特に筋肉の損傷が腱に近い部分の場合は時間がかかります。今回は痛みを我慢してのプレーだったようですので、損傷の程度が特に心配です」

 新盛院長はこう語った。錦織自身も4回戦棄権後の記者会見で「ハレでの初戦で怪我をしてしまったけれど、この2週間で思うように回復できなかった。3回戦後に悪化した。回復できればよかったけれど、コート上での痛みがあまりにも酷すぎた。だから、プレーを続けることができなかった」と壮絶な痛みとの戦いだったことを明らかにしている。

「肉離れの治療で一番大切なことは安静です。腹斜筋の肉離れは治りにくい症例と言われています。普段呼吸をする時にも腹斜筋は使われているので、安静な状態にするのが難しいのが原因の一つだと言われています。8月にはリオデジャネイロオリンピックや全米オープンテニスなど大きな国際大会が控えています。スケジュール的にはタイトですが、まずは安静の時間をいかに取れるかが復帰の鍵になると思います」

 今後は25日開幕のロジャーズ・カップ(トロント)への出場を予定しているが、果たして万全の状態となるのだろうか。

「再発の予防は、やはり今回の怪我をしっかり治すことが第一です。脇腹を痛める前は足の内転筋を痛めていたようですので、負の連鎖をまず断ち切ることが大切です。足の痛みで思い切り動かせない状況にあれば、どこかの筋肉への負担が増えることになります。それが今回は脇腹に負荷がかかった原因の一つかもしれません」

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最終更新:7/14(木) 14:15

THE ANSWER

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