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株式公開前のLINEにアメリカで高値がついた理由。(本田康博 証券アナリスト)

シェアーズカフェ・オンライン 7/15(金) 5:26配信

今週7月14日に米国で、15日に日本で予定されているLINE株式会社のIPO(新規株式公開)に関連して、ブルームバーグにちょっと面白い記事が掲載されていました。

株式上場前ですので、当然まだ取引所での売買注文は受け付けられていないにもかかわらず、既に公開価格3,300円を15%も上回る高値での買い注文が入っているというのです。

『キャンター・フィッツジェラルドによると、13日のグレーマーケットでIPO価格を15%上回る3800円の値が付き、その後売り注文の値段は4000円を上回っている。チャーチル・キャピタルのセールストレーダー、トム・レスキ氏(シンガポール在勤)は買い値3900円に対し4200円の売り値があると明らかにした。LINEは15日に東京証券取引所1部に、ニューヨーク証券取引所には14日に上場する。』
(2016年7月13日付ブルームバーグ記事『LINEが上場前のグレーマーケットで人気、IPO価格を15%上回る』)

■公開前の価格は公開価格15%増し
記事のとおり、ある業者では3,800円の買い注文を受けた一方、4,000円を上回る高値での売り注文が入り、別の業者には買い値3,900円に対し4,200円での売り注文があったとのこと。ちなみに、3,900円は公開価格の18%増し、4,200円は同じく27%増しです。売りも買いも注文があったものの、記事の範囲では、売買はまだ出合っていないようです。

一般にはあまり知られてはいませんが、主に機関投資家の間での取引になるものの、人気の高い新規公開間近の株を、実際に株式公開されることを条件として公開前に取引することは珍しいことではなく、そうした市場はグレー・マーケットと呼ばれています。市場とは言っても、東証やNY証券取引所のようなオープンな取引所での市場取引ではなく、相対での取引です。

IPOのグレー・マーケットで取引されるのは公開前の株ですので、取引の対象は株式の現物ではなく先物になりますが、基本的には、IPOが実際に行われて、通常の市場で取引が開始されたところで決済されることになるのです。

公開前のLINE株にこれだけ高い値が付いたのは、それだけLINEの上場が注目され、人気が高いためです。今年のIT企業のIPOとしては世界最大級ということもあるのでしょう。IPOで買いたくても十分に買えなかった人が多く出たことで、グレー・マーケットでの高値での取引が行われやすくなったのです。

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最終更新:7/15(金) 5:26

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