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ピーター・バラカンが語るエイミー・ワインハウス:「歌手になるのは宿命だったと思います」

ローリングストーン日本版 7/16(土) 10:00配信

27歳で世を去った天才シンガー、エイミー・ワインハウス。愛を渇望し続けたディーヴァは、どんな人生を歩んだのだろうか?

映画『AMY エイミー』:世界中を虜にした歌姫の真の姿を描いたドキュメンタリー

早いもので、エイミー・ワインハウスが世を去ってから7月で5年となる。これに併せて、欧米で高い評価を受けた注目のドキュメンタリー『AMY エイミー』が7月16日(土)
、劇場公開される。独特のメイクやタトゥのヴィジュアル的なインパクトに加え、ゴシップで世間を賑わせることも多く、日本では『お騒がせ歌手』と報じられることもあったエイミーだが、本作ではそんな安直なイメージの奥に潜む彼女の人間性が描かれ、その圧倒的な歌唱力にも触れることができる。『フランク』『バック・トゥ・ブラック』という、わずか2枚のオリジナル・アルバムを残して星になったエイミー。映画にも携わっているピーター・バラカン氏は、『エイミー・ワインハウス』というアーティストをどう考えているのだろう。

―バラカンさんは『AMY エイミー』にも関わっていらっしゃいますが、具体的にはどんな作業を?
字幕の監修です。例えば2007年のローリングストーン誌の表紙も劇中に登場するのですが、そこに描かれた『The Diva & Her Demons』という見出しをどう訳すか、あれこれ考えたりしました。結局『ディーヴァとその心の中の悪魔』にしたのかな。『Demons』(=悪魔)は、人を悪い方向に追い込む要素、という意味です。この時期の彼女はアルコール摂取がかなりひどかった。『Demons』とは、まさにそのことですね。

―いつ頃からエイミーに注目していらっしゃったのですか?
やっぱりシングル『リハブ』と、それが入っている2作目のアルバム『バック・トゥ・ブラック』からですね。ファーストの『フランク』は、さかのぼって聴きましたが、出た当時はそれほど彼女のことを意識していませんでした。『リハブ』がちょうど発売された頃、ビートインクというレコード会社をやっている、昔からの知人のレイ・ハーンに勧められたんです。彼とは音楽の趣味があまり合わないんだけど、『絶対気に入るから』と言われて聴いてみたら、とんでもない衝撃を受けましたね。一発で好きになりました。

―作品の冒頭に14歳のエイミーが『ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー』を歌うホーム・ヴィデオがフィーチャーされていますが、14歳でこの大人びた歌声というのは本当に驚きますね。

彼女のような天賦の才能を持った人が、時々いるんですよね。それでも本人はまったく歌手になろうと思っていなかった。単に歌うことが好きだった。落ち込んだ時に歌を歌うと気が晴れる、というくらいだったと思います。でも、あれだけ上手いと注目されないわけがないですよ。歌手になるのは宿命だったと思います。

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最終更新:7/16(土) 10:00

ローリングストーン日本版

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北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。