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“ウシジマくん”山口雅俊監督を直撃「原作に勝った」

Smartザテレビジョン 7/17(日) 6:01配信

MBSでは7月17日(日)、TBSでは7月19日(火)から始まる深夜ドラマ「闇金ウシジマくん Season3」の企画・プロデュースも務める山口雅俊監督にインタビューを敢行!

【写真を見る】今回“原作史上最も危険”なエピソード「洗脳くん編」も映像化!

本作は、真鍋昌平の人気コミックを原作に、山田孝之が主演を務める人気ドラマシリーズ。「10日で5割(トゴ)」という法外な金利をむしり取る闇金・カウカウファイナンスの社長・ウシジマ(山田)たちと債務者とのハードな人間模様を描く。Season3 は“原作史上最も危険”ともいわれるエピソード「洗脳くん編」を中心に映像化。山田や情報屋・戌亥(いぬい)役の綾野剛、ウシジマの右腕・柄崎役のやべきょうすけらシリーズおなじみの面々に加え、光宗薫、中村倫也ら新キャストも出演する。

今回、“ウシジマくん”の世界観が作り出す「怖さ」をテーマに、本作のみどころや演出のこだわりなどを山口監督に聞いた。

――“原作史上最も危険”といわれる「洗脳くん編」をテレビドラマでやろうとしたきっかけは?

ハードだからできないと思っていたんですけど、やるとしたら映画でやるだろうなと思われるものをテレビドラマでできたらいいなと思ってやりました。原作者である真鍋さんは「テレビドラマでやるんですかって?」って言ってましたね(笑)。

常に真鍋さんの原作を超えたいという意識がいつもあるんですけど、この光宗さんと中村くんの洗脳くん編に関しては原作に勝ったと思います(笑)。

――謎の男・神堂の怖さはどのように表現されたんでしょうか?

神堂は洗脳をするすごい過激なシーンがあるので、それがおかしいように、笑える感じになるようにしました。ショッキングなものや恐ろしいものは突き詰めるとおかしかったりするので、そのおかしさみたいなものを描ければいいかなと。

だから、ウシジマに追い込まれる債務者とかもすごい悲惨だったりかわいそうだったりするけど、それが究極になるとかえっておかしかったりするんですよね。

テレビドラマになる時にそういうことに気を付けていたので、神堂もそうなればいいなと思いました。

――中村さんへの演技指導はどうされたんでしょうか?

人を洗脳するに当たって、人を追い込んでいく中で何か動機があったり内実があったりするので、機械っぽいところと人間っぽいところが共存していればいいと思っていたんですけど、中村くんはそれをもう分かって演じてくれていました。単に機械的に原作の動きをなぞらえるんじゃなくて、「実(じつ)」を伴うような演技を心得ていると思いました。普通にしているんだけど、変な感じ。だから細かい歩き方とか姿勢とか体の傾け方とかもう考えて来ていたので、すでにできていました。

――洗脳されるまゆみを演じる光宗さんはいかがでしたか?

光宗さんの場合は、徐々に神堂に追い込まれていくような役なので、最初の日常生活をできるだけ明るくしてもらいました。出版社の女性編集者の役なんですけど、仕事の時も女子会の時もできるだけ明るく、それがあっての転落なので、それを意識して日常を感じさせる楽しさを出してくださいとお願いしました。

転落していく時はメークもだんだんしなくなるし、追い込まれていくメークもしていきます。あと、神堂のアパートで水も食事も与えられず追い込まれる場面があるんですけど、あとになってわかったのですが光宗さんご本人がそのために3日くらいほぼ何も食べてこなかったりしてました。

――山田さん演じるウシジマの恐さはどのように作り上げたんでしょうか?

シリーズの最初に顔の角度とか服装の決め事とかウシジマというものが果たす役割は話しましたけど、それ以外はお任せでした。“ウシジマ”は山田くんが1人で作り上げたものです。僕は何もしてない(笑)。

――それでは、監督が思うウシジマの恐さの要素はなんでしょうか?

徹底しているんですよね。ターミネーターみたいに目的がはっきりしているので、どんな時もブレない。そのブレないものの強さとか恐ろしさがある。ブレないからこそ恐ろしくて人を追い込むんだけど、逆に人を救うこともあるんです。他人を不幸にしようとか幸せにしようとか思っていないけどウシジマのブレない行為の結果として人を追い詰めてギリギリのところで選択を迫ったり、何かを考えさせることによって救うことになるという徹底ぶりがあるからそこがすごいところですね。

ウシジマの恐ろしさって表情の恐ろしさだと思うんですけど、あれは山田くんが顔で作っているんですよ。本番前にビシバシたたいたりして、無表情の表情を作っています。

――ウシジマの世界観を表現する中で、カメラワークではどんなことにこだわってますか?

いくつかあるんですけど…カメラを引いて広い画で見せられるところはできるだけそうしてます。ウシジマに寄る時はぐいぐい寄るんだけど、引く時はガッと引く。

債務者の弱さやウシジマの強さ、状況を見せています。ウシジマっていうのは怪獣映画の怪獣みたいなもので、ウシジマ自体は動揺したり成長したりしない“状況”みたいなものなんですよね。だから、ウシジマという“状況”が作り出す画をできるだけ広い画で撮っています。

――最後に、見どころを教えてください。

すごいハードでショッキングなのに笑えるところを楽しみにしてほしいです。特にラストの8、9話はすごいハードだけど、見る人は大爆笑だと思います(笑)。

最終更新:7/17(日) 11:51

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