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SMAPとファンはいつも「突如シリーズ」を乗り越えてきたーー中居正広の“表情”に隠された思い

リアルサウンド 7/17(日) 7:00配信

 今年1月の「解散報道」から続くSMAPの異常事態。約半年が過ぎたものの、まだまだそのトンネルからは抜け出せていないようだ。先日16日放送の『音楽の日』(TBS系)、18日放送の『FNSうたの夏まつり』(フジテレビ系)の両番組への出演を辞退したというニュースが報じられた。共にSMAPとは縁深い番組だっただけに衝撃が走った。辞退の理由として「今年は新曲のリリースをしておらず、十分なパフォーマンスができない」と語られたが、別の思惑があるのではないかとファンを疑心暗鬼にさせている。

 それもそのはず、唯一5人が揃う冠番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)は、ここ数回特番続きでレギュラー放送がなされずにいた。中居正広のみ、つよしんごろう(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)のみのバラエティに変更。SMAPメンバーが出演するのにバラバラである不自然さだけが際立っていた。

 そんな中、7月11日放送分の『SMAP×SMAP』は、約1カ月ぶりに全員が揃った収録となった。久々に見る5人の姿に「やっぱりSMAPっていいな」と思った視聴者も多くいたことだろう。布袋寅泰とのセッションは、ただただカッコいいのひとこと。やはりSMAPはアイドルであり、音楽活動があってこそのタレント業だと再認識した。

 しかし、『SMAP×SMAP』のラストに流れる義援金を呼びかけるVTRでは異変が。以前はセンターで呼びかけていた中居正広が、一番端で目を伏せた状態だったのだ。ファンではなくとも、何かあったのではないかと気づくほどだ。

 「解散はない」と明言されているのに、音楽活動はなし。テレビ番組でも5人が気持ちよく揃わない。何かがおかしい…でも、その原因はクリアにならない。誰もがもどかしさの中にいる。だが、それはメンバーも同じなのかもしれない。

 2011年にSMAPがNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』でクローズアップされた回があった。「プロフェッショナルとは?」という問いに、中居正広は「一流の素人」、木村拓哉は「前線から逃げない人…風当たりは強いけど」、稲垣吾郎は「あえて人を否定することもなく、自分に与えられた仕事を責任を持って、その仕事が持っているメッセージというものを人に伝えていく」、草なぎ剛は「チームワーク、仲間を大切にする人」、香取慎吾は「明日を生きる」と、それぞれが答えていた(2011年12月24日放送より一部抜粋)。

 まさに今、彼らなりのプロとしてのあり方を実践しているようだ。木村はどんなに叩かれても最前線に立ち、稲垣、草なぎ、香取はSMAPというチームを守ろうと目の前の仕事を全うしている。そして、「一流の素人」である中居は、ファンに一番近い感覚で、このモヤモヤに向き合っている。だからこそ、目を伏せた表情だったのではないか。

 そんな苦悩する中居を見ていると2012年に放送された『SMAP☆がんばりますっ!!』(テレビ朝日系)を思い出す。ファンに向けた交換日記を読み上げたシーンだ。

 中居は、「あるときはメンバーが突如やめちゃったり、あるときはメンバーが突如4人になったり…」と、SMAPが長く活動してきた中で「突如」という事態はときおり訪れたと振り返り、「そのたびにきっと胸を締め付けられるような思い、もどかしい思い、残念な思い、さまざまな思いを持たれたと思います。ただ、それはみなさんだけではありません。僕たちSMAP5人も同じような思いを体験しました」と綴っていた。

 その上で、「どんなときでも救ってくれるのは、支えてくれるのは、何よりみなさんからのSMAPへの想い」「また突如シリーズがあるかもしれません」「たまの浮気は許します」「でも、帰ってきてください。気にしていてください。そばにいてください」と。それは4年前の言葉だが、今がその「突如シリーズ」だと思うのだ。

 SMAPの歴史は、アイドルの開拓史そのものだ。それは「突如シリーズ」を乗り越えてきたファンの功績でもある。今年のこの騒動も、いつかSMAPとファンが「あんなこともあったね」と言い合えるような「突如シリーズ」になることを願ってやまない。

佐藤結衣

最終更新:7/17(日) 7:00

リアルサウンド