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イギリスで「子供を持つ母親」が炎上した理由。(朝生容子 キャリアコンサルタント・産業カウンセラー)

シェアーズカフェ・オンライン 7/17(日) 6:42配信

イギリスの首相に、保守党党首選で不戦勝したテレーザ・メイ氏が就任しました。保守党党首の座を最後まで争った対立候補のアンドレア・レッドソムエネルギー担当閣外相が最終決戦直前で戦わずして撤退した結果です。

各紙の報道によると、彼女の撤退の一因には「母親である自分のほうが(子供のいないメイ氏より)良い首相になる」といった趣旨の発言が広く批判を浴びてしまったことがあったようです。この発言は、ロイター通信やBBCニュースなど英国系メディアでかなり大きく取り上げられ議論となりました。BBCニュース・オンラインでは、「母親の方が首相にふさわしいか」という街頭インタビューを行っています。

女性の生き方と子どもの有無については、山口智子さんの雑誌「FRaU」(講談社)での告白を契機に、NHKの情報番組「あさイチ」の“子どもがいない生き方”特集や、酒井順子著「子の無い人生」が発刊されるなど、最近、日本でも話題になっています。

英国での保守党党首選を材料に、この件がなぜこんな大きな議論を呼んだのか、この事件から学ぶことは何なのか、考えてみたいと思います。

■「母親だから国の将来により深く関与している」と語った首相候補
この件は、レッドソム氏のインタビューが7月9日付のタイムズ紙の一面に掲載されたのが事の発端となったようです。

タイムズ紙の記事で、レッドソム氏は「メイ内相(当時)と自分の違いは何か?」という問いに答え、「経営手腕と家族」と答えたとのこと。また「内相は子どものいないことを悲しむだろうから」と述べる一方で、メイ氏には甥や姪など大切な家族も大勢いるだろうが、「私には子供たちがいて、子供たちはやがて自分の子供を持つわけで、彼らは将来の展開に直接かかわりがある。自分には子供がいるのだから、英国の将来に自分は『実際に具体的な利害関係』があるのだ」と述べ、自分がより首相にふさわしいという趣旨の発言をしたと報じています。

レッドソム氏は「意図したのと反対の意味で記事を書かれた」とタイムズ紙を批判しますが、取材した記者も取材時の録音を公開するなどして反論。タイムズ紙はメイ氏支持派であり、レッドソム氏に厳しい分は差し引いて解釈されるにしても、閣僚や一般市民からも広く、この「母親発言」は批判を浴びることになりました。レッドソム氏は弁解に追われ、メイ氏にも謝罪。最終的に11日に党首選からの撤退を宣言することになります。

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最終更新:7/17(日) 6:42

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