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データセンターの在り方を変えた、FBの「オープンコンピュートプロジェクト」

Forbes JAPAN 7/17(日) 9:00配信

2011年、フェイスブックは急増し続けるデータ管理コストに頭を悩ませていた。そこで同社は、データセンターの利用法と構築法を変えることにした。



それは抜本的な改革だった。当時インフラ担当だったジョナサン・ハイリガーが思いついた名案は、フェイスブックが自社のデータセンターのハードウェア仕様をオープンソース化するというものだった。彼はこれをオープン・コンピュ―ト・プロジェクト(OCP)と名づけた。

これは主流の考え方ではなかった。フェイスブックのようなテクノロジー大手を含め多くの企業は、ヒューレット・パッカードやデル、シスコ・システムズのような企業から機器を購入していた。そして各種機器をつなぎ、その組み合わせで需要の増大にも十分に対応していけることを祈っていた。ある種のばくちだ。ハイリガーのアイデアは、そのモデルを覆すものだった。

だが理にかなったアイデアではあった。オープンソース化されたリナックス(Linux)は既に、企業向けソフトウェアの開発に革命を起こしており、アンドロイドも携帯電話の開発に革命を起こしていた。ハイリガーのアイデアは、コストがかかり、なぜかエネルギー効率が悪いデータセンターのハードウェアに同レベルの革新を起こすというものだった。

加えてフェイスブックはハードウェア分野で他社と競合関係になかったため、オープンソース化しても競争上の優位性を放棄することにはならなかった。

OCP、一大ムーブメントへ

当初の取り組みは懐疑的な目で見られた。ハードウェアの老舗メーカーからの反発に加え、アマゾン・ウェブサービス(AWS)やマイクロソフト、アルファベットなどクラウドコンピューティングサービスを提供する主な企業も決して協力的ではなかった。彼らは、フォーチュン500(Fortune 500)企業がパブリッククラウドに有利な独自のデータセンターを築くのを妨げたかったのだ。

それでも徐々に、物事が上手くいき始めた。初期段階では、OCPはリナックス開発の立役者であるインテルと提携。チップの設計を標準化し、各企業が共有できるようにした。またデルの元ハードウェア設計者、フランク・フランコフスキーと、投資銀行ゴールドマンサックスのドン・デュエットと協力してハードウェアの構成要素を決定し、金融会社向けに優位な立場を確立した。このあと、OCPは一大ムーブメントとなった。

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最終更新:7/17(日) 9:00

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