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絵文字はモバイルマーケティングの救世主になるか

Forbes JAPAN 7/18(月) 16:30配信

自分たちがモバイルマーケティングにおいて「進歩的な」取り組みを行っていると考える企業は、全体の2割に満たない。また、独自に「カスタマイズを行っている」企業はわずか2割程度だ。マーケティングや広告を展開する企業のうちあまりに多くが、依然としてこのマーケティング方法を「十分に理解」していないのは明らかだ。



絵文字が救世主に?

そうした企業を窮地から救うべく登場したのが絵文字だ。

こう言うのは大げさかもしれないが、最近の複数の報告によれば、マーケティング・広告を展開する多くの企業が、モバイルだけでなくメールを使った取り組みの成功率を向上させる手段として、絵文字人気に便乗している。ウェブサイトEメールマーケティング・デイリーのジェス・ネルソンによると「モバイルとeメールマーケティングにおける絵文字の使用率は前年比で775%増加」。さらに「絵文字を含むeメールメッセージはここ数か月で7,000%以上増加し、マーケティングメッセージにおける絵文字の仕様は2016年に入って毎月20%着実に増加している」

人気サンドイッチチェーンのジャージー・マイクス・サブ(Jersey Mike’s Subs)、メイク雑貨のリアルテクニックス・メイクアップツールズ(Real Techniques Makeup Tools)などのブランドと提携している、BDSモバイルの創業者ビル・タオルは、モバイルマーケティングは進化していると指摘する。「近年は写真やビデオの使用が増え、さらにここ数年で絵文字の使用が増えている。絵文字は今や単に楽しいだけのものではない。2015年にはオクスフォード英語辞典が、2015年を象徴する言葉に『嬉し涙』の絵文字を選んだ」

各ブランドは絵文字マーケティングを試し始めたところだが、まだそれをどう本格的に展開していくかが分からないのだとタオルは見ている。

「一部の大手ブランドが独自に絵文字キーボードアプリの開発を初めているが、多くのブランドは開発にあまり巨額の投資はできない。そのため商標登録された絵文字を通常の広告やネイティブ広告のコンテンツに使うなどする方法に切り替えている」

大手ブランドがリード

これまでにスターバックスやロレアル、ツイッターやペプシなどの大手ブランドが絵文字マーケティングを本格導入。カーダシアン一家やジャスティン・ビーバーなどポップカルチャーの重鎮たちが独自の絵文字アプリをつくり、化粧品大手のロレアルは独自の絵文字キーボードを開発した。
--{ミレニアル世代は画像でのコミュニケーションを好む?}--
リアルテクニックス・メイクアップツールズの親会社パリ・プレゼンツ(Paris Presents)のマーケティング担当エバ・M・オレスコビッチは、新しいハイテクツールを試す上では大手ブランドの方が有利だと言う。より小規模なブランドよりも、リソースが豊富だからだ。そのため「小規模ブランドは大手ブランドに先を行かせ、それが成功につながる道であることを確認させている」と彼女は考えている。

また彼女によれば、リアルテクニックスのターゲット層はミレニアル世代で、その40%が言葉よりも画像でコミュニケーションを取る方を好むと指摘。「絵文字は彼らの視覚的言語。彼らとその言語を使って会話をするブランドこそ、彼らと真の関係性を築くブランドだ」

絵文字マーケティングの未来

オレスコビッチは今後について、時と共にモバイルの定義がぼやけていくと予想している。「時計、電話、タブレットやスマートテレビは技術的に似通ったものになってきており、最終的には私たちを取り巻くウェブに同じような影響を及ぼすことになるだろう」と彼女は言う。「絵文字マーケティングは将来、その世界の中の1つのピースになるが、その見た目や感覚、使い方は年月を経るごとに変わっていくだろう」

そのほかの目新しくて派手なツールやマーケティングアイデアと同じように、各ブランドにとって最も重要なのは試してみることだ。ブランドのターゲット層を相手に試してみることをせずに、本格導入してはならない。1つの業界の1つのブランドで効果があるからといって、自分たちのブランドや業界でも上手くいくとは限らない。

Steve Olenski

最終更新:7/18(月) 16:30

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