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川崎に対して、敵将の名波監督が異例のアドバイス!?「憲剛がいないと一発背後が少ない」

SOCCER DIGEST Web 7/18(月) 7:00配信

風間監督は「すごく単純なサッカーになった時間があった」と反省の弁。

 奇しくも、前節の新潟戦後に大久保嘉人が語った不安は、現実のモノとなった。新潟戦はアディショナルタイムの劇的弾で川崎が勝利したが、大久保はこう漏らしていた。
 
「前半戦も(こういう勝ち方は)できていたよ。でも(第1ステージ)優勝できないんだから。まだまだこれからだよ。まずは次だね」
 
 そして第2ステージ4節の磐田対川崎戦、6割近くボールを保持してゲームを支配。ところが、計12回ものオフサイドにかかるなど、ボール保有時間の割に決定打を欠き、結局1-1のドローに終わった。
 
 風間八宏監督は「勝つチャンスも十分あった」と悔しさを滲ませつつ、「すごく単純なサッカーになった時間があった」と勝てなかった要因を分析。“単純なサッカー”に陥った原因は様々だが、磐田の3バックを統率した大井健太郎はこうコメントしている
 
「やっぱり川崎は上手い。中村憲剛選手がいないなかでも、これだけパスを回されたので。でも、中村選手がいた時の前半戦(第1ステージの対戦)のほうがもっと怖さがあったし、もっと回された」

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 川崎が90分間を通じて主導権を握り、「すごく高いラインでボールが持てた」(風間監督)うえ、さらに「こっち側からしたら、裏行けちゃうなという感じだった」(小林悠)。しかし、それでも小林の1ゴールのみ。負傷離脱した中村憲剛の影響は、そこかしこに現われていた。
 
 中村不在によって、川崎に不足していたものとは何か――。
 
 それについて具体的に指摘したのは、敵将の名波浩監督だった。

川崎のスタイルを子細に分析していた名波監督。「憲剛がいないと、やっぱり…」。

 「僕はいつも片手か、もしくは片手以上の試合を観る。(川崎が3節で対戦した)新潟戦に特化して2時間半ぐらい観た」
 
 川崎のスタイルを子細に分析していた名波監督は、この日の試合を終えて、川崎に対するひとつの確信を深めた。「憲剛がいないと……」と切り出す。
 
「憲剛がいないと、やっぱり“一発背後”というのが少ない」
 
 敵将が指摘する“一発背後”とは、1本のパスで逆サイドの裏を突くようなプレーのこと。中村のそれはJ屈指の水準で、キックの正確性はもちろん、タイミングや回転にこだわったパスで局面を打開する。指揮官は、さらにこう続ける。
 
「前半、大島(僚太)がサイドチェンジを一本入れたのが印象に残っているぐらいで、あとは、どちらかのサイドを経由して行く感じ。もしくは、我々のミスを引っ掛けて、1本の出し入れのなかでくさびをスパンと入れる形が多かった。新潟とやった時のままだった」
 
 事実、ボールを支配した川崎の攻撃は鋭さがあったものの、ダイナミックな展開は少なく、どこか一本調子だった感は否めない。相手の戦術と試合の展開に応じて、臨機応変に攻撃のリズムを変えられず、最後まで“相手の視界に収まるプレー”を続けてしまった。
 
 磐田は1失点したとはいえ、名波監督は「中締め、縦ズレを良くやってくれたし、それがこの内容につながった」と胸を張る。

 ある意味、首位陥落の川崎に対して、異例のアドバイスを送る形となった名波監督だが、チーム力の差は感じているという。
 
「相手との一番の差は、休む時間を作れる選手がいることと、疲れていてもパスの質が非常に高いこと。カウンターの脅威はどちらが上かと言えば、やはり川崎だった」

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最終更新:7/18(月) 12:04

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