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トルコクーデター、米殺人ロボットとIoTの怖さ

JBpress 7/20(水) 6:15配信

 7月15日、トルコで2.26事件のようなクーデターが発生、直ちに鎮圧という報道がありました。この5月、大統領権限が強化され、実質的な大統領独裁制に近い形への移行が語られていた最中のクーデター蜂起とその失敗。

 長年EU入りを希望しつつ、その見通しは立たず、他方で東南でシリア=ISILと境を接し、西では欧州圏と国境を挟みつつテロ被害も続くトルコでの今回の混乱。根は浅いものではありません。

 他方7月14日には、日本では「パリ祭」として知られるフランス革命・バスティーユ牢獄襲撃事件記念日を祝うニースでの、大型トラックを用いた新しい形態の大量殺戮無差別テロ事件発生の報があり、2016年の世界史はきな臭い方向での動きが目につきます。

 いずれの事件でも多数の犠牲者が出、現在も治療中の被害者が数多くあるとのこと、沈静化と平癒を祈らぬわけにはいきません。

 翻って、某島国の閣僚などは「日本人犠牲者」の有無にばかり気を取られ、それがないと分かると笑顔すら浮かべる外交音痴ぶりで記者団の前に登場しました。

 すでに知れていることなので今さらながらの嘆息を呼び起こしていますが、今回検討したいのは、こうした一つひとつの事件ではなく、もう少しユニバーサルな問題です。

 例えば「これからクーデターで決起する」という意思決定。あるいは「トラックで革命記念日の花火大会に突っ込む」というテロリストの行動決意。

 このような「意思決定」をAI、人工知能が下すことがあるか? 

 という問題を考えてみましょう。皆さんはどう思われますか。コンピューターはこのような意思決定を下すでしょうか? 

■ AI恐るるに足らず、意思決定のメカニズム

 人類の英知を超えるシンギュラリティ、超絶スーパーコンピューターは、その優れた英知の結論として、

 「これからクーデターを起こすぞ!」

 とか

 「これからテロを挙行するぞ!」

 という意思決定をするでしょうか? 

 結論から言うと、そんなことはできません。電子計算機は例えば、

 「これから12時間35分後、警備が手薄になるので、クーデターを起こすならチャンスですよ」とか、

 「かくかくしかじかの市民行事は警備体制が手薄だから無差別テロが決行しやすいと思われる」

 といったトンでもない計算結果を示すことはできます。しかし、仮にAIがAIであるだけでとどまるならば、それはそこまでのことであって、

 「そうか、分かった」

 と人間が判断して、結果を握りつぶしてしまえば、それまでのことに過ぎません。

 電子計算機というのは人間の大脳皮質のニューロン演算を模して構想立案、実装されたシロモノなので、ものを考えることはできますが、より下位の脳・・・脊髄から延髄、小脳・橋・中脳・間脳・大脳辺縁系といった「古い脳」の役割を担ってはいません。

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最終更新:7/20(水) 12:35

JBpress

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