ここから本文です

VR作品『攻殻機動隊 新劇場版 VIRTUAL REALITY DIVER』の制作舞台裏

CGWORLD.jp 7/22(金) 15:15配信

「もはや『攻殻機動隊』はSFではない。」をコンセプトに、第一線で活躍する総勢50名以上ものデジタルアーティストたちが結集。要注目VRコンテンツの制作舞台裏に迫る。

映像畑で培った英知をVR演出に活かす

『攻殻機動隊 新劇場版 VIRTUALREALITY DIVER』(以下、攻殻VR)は、VRという新しいメディア形態に真っ向から挑戦した、15分間の“電脳ハック“体験型映像作品だ。クリエイティブディレクターを務めるWOWの浅井宣通氏は、VRを「人間の意識の在り方そのもの。世界そのものを構築するということ」だと語る。原作漫画『攻殻機動隊』で描かれる、現実世界と電脳世界が曖昧に融け合う世界。それを、視聴者の視覚を完全にジャックするVRデバイスを通して見せるということは、「VRをVRで表現する」ということにほかならないともいう。関係者にとってまったく初めての試みだった。

企画がスタートしたのは2015年4月。Production I.Gとの話し合いで4ヶ月後には、「東京ゲームショウ」にてドーム映像として公開することが決まる。この時点で脚本もアセットも白紙だ。不可能とも思える制作進行に監督として挑戦したのは、stoicsenseの東 弘明氏。「非常に興奮したことを覚えている」と語る東監督だが、未知の部分が多い上にタイトなプロジェクトゆえ、自身のCGプロデューサーとしてのネットワークを駆使。細分化したタスクを、第一線で活躍するフリーランスやスタジオに割りふることでリスクを分散することに。こうして10社50名以上という大所帯によるチームが編成された。

「オフィシャル感のある作品にすること」、「VRにおけるドラマチックなストーリーテリングの実現」といった主題を掲げて始まった本プロジェクトは、常に主観と客観が交錯し、なおかつシーンのほとんどをワンカットで描き出すという、従来の映像作品にない課題が山積みだ。もちろん、参加した全てのスタッフにとって360度パノラマ立体視で展開するVR作品の制作は初めてのこと。さらに参加メンバーたちのメインツールやレンダラも異なる様々な不安要素が残る中でのスタートとなった。だが、各社がそのスキルを大いに発揮することで、2015年5月に本格的にスタートした本プロジェクトは、9月に5分間のテイザームービー(ドーム映像版)、2016年1月に2K解像度のGear VR版を完成、さらに4月に3K解像度のPC用HMD版が完成するといった具合に、確かな成果を発揮している。今後の展開にも期待したいところだ。

1/2ページ

最終更新:7/22(金) 15:15

CGWORLD.jp

記事提供社からのご案内(外部サイト)

CGWORLD

株式会社ボーンデジタル

vol.220
11月10日発売

1,512円(税込)

CG・映像クリエイター総合誌
特集1 VRバラエティ
特集2 3DCGで描くイケメンキャラクター

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。