ここから本文です

FC岐阜・ラモス監督解任の背景。肖像権と知事への直訴、成績不振以外でも問題

フットボールチャンネル 7/22(金) 13:07配信

21日、FC岐阜はラモス瑠偉監督との契約を解除した。事実上の解任である。現在J2で18位と成績不振は要因の1つではあるが、問題はそれ以外にもある。解任劇の背景に迫る。(取材・文:ミカミカンタ)

【写真】魅力的すぎる欧州美女。スタジアムに現れた美しきサポーターたち

上向かなかった成績。それ以外の問題も

 FC岐阜のラモス瑠偉監督が昨日7月21日付で解任された。

後任にはコーチを務めていた吉田恵が就任している。本日15時から宮田博之社長と吉田恵新監督が登壇し、公式会見を行うことになっている。なお、すでに解任されているラモス氏の会見を行う予定はないとのこと。

 ラモス氏は2014年にJ2のFC岐阜監督に就任。1年目は22チーム中17位、2年目は20位。そしてシーズンが半分と少し過ぎた24節終了時点の現在は降格圏と勝点3差の18位と低迷が続いている。

 3年前まで慢性的な財政困難からクラブ存続の危機にまで陥っていたFC岐阜にとって、この順位が持つ意味はそれまでとまるで違う。現在、クラブの筆頭株主となっている在京の総合金融業・Jトラスト社長の藤澤信義氏がFC岐阜に支援を始めて以降、クラブの財政事情は劇的に向上した。

 特にラモス氏が監督に就任した初年度の2014年度決算ではJ2の22クラブ中、上から4番目に多いチーム人件費(決算ベース:Jリーグ情報開示資料)を使っての17位、昨年は10番目(同)での20位だった。

 また成績だけでなく、クラブがチームのプロモーションを行う際にはラモス氏の肖像使用を巡って、氏のマネジメントをしている(有)カリオカスポーツプロモーションと押し問答があった。

 さらに、監督というポジションでありながらクラブ社長を通り越して後見人的立場である古田肇県知事にクラブ人事について直訴したりすることもあった。事実、昨年は県知事がクラブオフィスにやってきて「ラモスの要望する補強をしてやれ!」と声を荒らげたということもあったと聞く。

チームの継続的な発展は見られず。クラブ全体の課題

「今までの総理大臣より知名度があるんじゃないか」というサッカーファンもいるくらいの絶大な知名度を背景にメディア露出を劇的に高め、在任中にJ1ライセンスに必要な周辺施設が整えられたのは事実である。

 しかし、それらがすべてラモス氏の功績かというと疑問がある。仮にそうだとしても功罪すべてを差し引きするとクラブとしてどちらのポイントが勝るのか。目先のことだけではなく、長い目でクラブの継続・発展を考えるのならば自ずと答えは出るのではないだろうか。

 何より私が一番憂えていたのはチームに対しての継続性がなく、ほとんど積み上げが見られなかったことだ。これは何もラモス氏だけに限ったことではなく、FC岐阜というクラブ全体にとっての課題でもある。

 いずれにせよ「監督には二通りしかない。クビになった監督と、これからクビになる監督」(ハワード・ウィルキンソン:元イングランド代表監督)なのだ。

 現役時代は素晴らしい選手だったラモス瑠偉氏。「良き競馬の騎手になるために、かつて名馬であったという実績は必要ない」と言ったのはアリゴ・サッキだが、「千里の馬は常にあれども、伯楽は常にはあらず」という故事の意味がFC岐阜に重くのしかかっている今回の解任劇ではある。

(取材・文:ミカミカンタ)

フットボールチャンネル

最終更新:7/23(土) 8:57

フットボールチャンネル

記事提供社からのご案内(外部サイト)