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【MLB】イチロー、4割超えの得点圏打率。勝負強さを取り戻し、逆転Vの切り札に

ベースボールチャンネル 7/23(土) 17:00配信

今季は得点圏打率が急上昇

 今季ここまで打率.343と好調のイチロー、現地21日試合終了時点で3000本安打の金字塔へもあと4本と迫ってきている。昨年の不調から一転、打率の面でも全盛期並みの数字をを取り戻しているイチローだが、取り戻したものがもう一つある。それが勝負強さだ。今季は得点圏打率で4位に立っている。

 得点圏打率ランキング(200打席以上)を見てみる。

1.クリスプ(アスレチックス) .423
2.エスコバー(エンゼルス) .417
2.ピスコッティ(カージナルス) .417
4.イチロー(マーリンズ) .407
5.メイビン(パドレス) .405

 数字自体の高さはもちろん、今季の打率.343に対して、得点圏打率が.060以上上回っている。これは近年のイチローにはなかったものだ。

 キャリア通算では得点圏打率.298のイチローは、マリナーズを離れた2012年以降、チャンスでことごとく苦しんできた。

 12年以降イチローの得点圏打率は以下の通りだ。

12年.215 (.283)
13年.250 (.262)
14年.227 (.284)
15年.207 (.229)
()内はシーズン通しての打率

 いずれの年もチャンスの場面では打てていなかったことがわかる。
 しかしシーズン安打記録を打ち立てた04年は得点圏OPS.913を記録するなど、もともと勝負所に弱いバッターではなかった。そして今季はチャンスメーカーとしてはもちろん、チャンスの場面でも頼れる1人となっている。

主力3選手も好調。イチローは控えに?

 前述のようにハイアベレージを維持しているが、今季は外野のレギュラートリオが揃って好調で、後半戦はベンチスタートが多くなることが予想される。

 昨年は不振でマイナー落ちも経験したマーセル・オズーナは主に4番を務め17本塁打、OPS.873とキャリアハイペースの成績、サンディエゴで行われたオールスターにも選出された。クリスチャン・イェリッチもここまで打率.318、OPS.881と申し分ない活躍を見せている。

 5、6月と調子を崩し、一人乗り遅れていたジャンカルロ・スタントンも7月に入ると、OPS1.018と完全復活。チーム唯一のパワーヒッターとして、後半戦はさらなる爆発が期待される。

 イチローはOPSだけ見ればスタントンを若干上回るだけの3位であり、総合力では彼ら3人を下回る。

 地区首位のナショナルズまで4.5ゲーム差と迫るマーリンズ、マイアミ移転後初のポストシーズンに向け今後はレギュラー3選手がそろって出場する機会が多くなるはずだ。
 日本のファンにとってはイチローを見られる機会が減るのは残念だが、相手チームにとってベンチにイチローが控えるのはスタメン出場する以上の脅威となる。

 ここまで出塁率.419とチャンスメーカーとして大いに機能している上に、三振率7.8%と三振に打ち取るのも至難の業。チャンスにも強いとなれば、勝負所では絶対に相手にしたくない打者だ。
 そのうえ脚も健在かつ、守備でも外野3ポジションをこなし守備防御点も+4。走攻守に優れたイチローはマッティングリー監督にとって何より使い勝手のいいカードとなるだろう。

 イチローら選手たちはもちろん、マッティングリー監督、バリー・ボンズコーチら首脳陣にとっても悲願となるポストシーズン進出、ワールドチャンピオンへイチローにはジョーカー(切り札)の役割が期待される。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:7/23(土) 17:00

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