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なぜ、警察官が多い街ほど犯罪が多いのか? (塚崎公義 大学教授)

シェアーズカフェ・オンライン 7/24(日) 5:31配信

統計を見ると、警察官が多い街ほど犯罪が多いのです。でも、「それなら警察官を減らして財政再建しよう」と言われても、同意できませんよね。どう反論したら良いのでしょうか?そもそも警察官が多い街ほど犯罪が多いのは、何故なのでしょうか?今回は、因果関係について考えてみましょう。


■小さな理由:犯罪が多い街ほど警察官を雇うから
「警察官が多いから犯罪が多い」のではなく、「犯罪が多いから警察官を雇う」のですね。犯罪が少ない街は、税金で公園を作りますが、犯罪の多い街は税金で警察官を雇う、というわけです。

統計を眺めると、犯罪者の数と警察官の数が似たような動きをしている事はわかりますが、どちらが原因でどちらが結果なのか、という因果関係は解りません。これは、人間が常識で判断してやるしかないのです。

普通は、先に起きた事が原因なので、犯罪数と警察官数の推移をみてやると、「犯罪数が増えてから警察官数が増えているのだから、犯罪数が原因だろう」と考えることが出来ます。親子が似ている場合、親が原因で子が結果に違いない、というわけです。しかし、これも絶対正しいわけではありません。

株価は景気の先行指標ですから、株価が景気より先に動くのですが、それは投資家たちが景気を予想して株式売買を行うからです。株価の方が先に動くのに、景気が親で株価が子なのですね。このあたりの因果関係になると、コンピューターには判別が難しく、人間が常識で判断するしかないでしょうね。

■大きな理由:街の人口が多ければ警察官も犯罪も多い
東京は、人口が多いので、犯罪数も警察官数も多いです。つまり、人口が多いことが原因で、犯罪数と警察官数が多いことが結果なのです。親は別にいて、兄弟だから似ている、というわけですね。

ちなみに、上記の株価と景気の関係についても、「日銀の金融引き締めが親で、株価が直ちに反応して、景気が遅れて反応したという兄弟の関係であった」という面もあるので、要注意です。

一見あまり関係が無さそうなことが、実は別の原因で繋がっているという事は、しばしば指摘されています。たとえば「アイスクリームが売れた日は海で溺れる人が多い、なぜならば、暑い日はアイスクリームを食べる人も海で泳ぐ人も多いからだ」というわけです。気温が親なのですね。

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最終更新:7/24(日) 5:31

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