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小泉今日子はなぜいつも旬なのか~小泉さんに学ぶ「変わっていく力」~(中郡久雄 中小企業診断士)

シェアーズカフェ・オンライン 7/24(日) 6:00配信

小泉今日子が元気だ。

50歳の誕生日に発売された『MEKURU VOL.07 (小泉今日子) 』は売り切れ店が続出し、予約しても1か月以上待たされる事態になっていた。読売新聞に10年書き続けた書評をまとめた「小泉今日子書評集」、雑誌「SWITCH」に連載されていた「小泉今日子 原宿百景」のエッセイをまとめた『黄色いマンション 黒い猫』も話題を呼んでいる。久しぶりの主演映画『ふきげんな過去』は6月25日公開され、自らプロデュース・演出を手掛けた舞台『日の本一の大悪党』も6月に上演された。

10代でアイドル歌手としてデビュー。20代後半からテレビドラマや映画、舞台と幅広く女優として活躍し、40代では文筆家としても認知された。そして50歳を迎え、自らプロデュースを手掛けるようになった。変わり続け、活動範囲を広げながら、第一線を走り続けている。

彼女と同世代である筆者は、その秘訣を知りたいと思った。自分がこれからビジネスを続けていくうえで学ぶべきことがあるように思えたからだ。そんな時に出会ったのが本書「小泉今日子はなぜいつも旬なのか」(朝日新書)である。

■『なんてったってアイドル』を歌えるのは……
小泉今日子の代表曲と言えば、真っ先に『なんてったってアイドル』が上がる。もっと売れた歌、評価の高い歌はあるけれど、代表曲と言えば、やはりこの曲だ。

では、『なんてったってアイドル』を他のアイドルが歌っていたらどうなっていただろうか。本書の第3章のタイトルは「もしも『なんてったってアイドル』を松田聖子が歌っていたら」であるが、他の誰でもいい。同期の中森明菜が、松本伊代が、後輩の中山美穂や南野陽子が歌っていたら、と想像してみたらどうなるだろうか。

当時を知る人なら、「それはあり得ない」と思うのではないだろうか。

著者の助川さんは『なんてったってアイドル』を歌っても受け入れられるアイドルの条件を次のように挙げている。

・誰からも有名アイドル歌手と認められていること
・露悪的な「ネタばらし」や「本音の告白」をしても許される「アバンギャルドなイメージ」があること
・自分がこれまで演じていたキャラが虚構だとみなされても人気を失わないこと

こう考えると、この曲を歌えるのは小泉今日子しかいない。髪をショートにしたり、自らを「コイズミ」と名字で呼んでみたりと、当時のアイドルにはない前衛的なイメージを振りまいていたからこそはまったのである。

だが、本人は積極的に歌いたかったわけではないようだ。そのような意味のことをさまざまなインタビューで繰り返し述べている。

『また大人たちが悪ふざけして。これを背負わされるのかよ』って思いましたけどね(笑) 『ヤだなあ』って。(『MEKURU VOL.07 (小泉今日子) 』より)

その一方で、こうも語っているのだ。

客観的に見て『この曲を歌えるのは私だけだろう』っていう自信はあったし、そういう”周囲の期待”を感じてはいた。(日本経済新聞電子版 2012年4月2日)

ここから感じ取れるのは彼女の「自分を見きわめる力」である。助川さんは「メタ認知」力という言葉を使っている。自分がいま何をしていて、どのくらいの力量があるのか、それを客観的に見定める力だ。自分の姿をもう一人の自分が見ているような感覚、とでも言えばいいだろうか。

成功している人は分野を問わず、この力が優れていると言われる。自分を過大評価したり過小評価したりしていては、何事もうまくはいかない。「本気を出せばできる」という人はいつまでたっても本気を出さない。いま自分ができるベストを追及することが成功への道筋だ。

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最終更新:7/24(日) 6:00

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