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ヘレナ・アルメイダを知っていますか?

Casa BRUTUS.com 7/25(月) 14:30配信

「セルフィー」の元祖!? とでも言うべき、再発見された女性アーティストをご紹介します。

未知の才能に出会ったときの衝撃。それを久しぶりに思い出させてくれたのが、このポルトガルの女性アーティスト、ヘレナ・アルメイダだ。

1934年生まれというから、もう決して若いとは言えないこのアーティストを、一部の識者を除き、世界は最近までほとんど知らなかった。状況が変わったのはここ数年のことで、先ごろパリのジュ・ド・ポーム国立美術館で開かれた彼女の大回顧展で、その再評価は決定づけられたと言っていい。

女性アーティストによるセルフポートレートと言えば、誰もがシンディ・シャーマンを思い出すが、ヘレナがシンディよりもずっと先にこうした表現を始めていたということは驚嘆に値する。

なかでも有名なのが《禁じられた絵画》の連作。モノクロの彼女の写真に、クライン・ブルーのような鮮やかな青の絵の具をペイントした一連のシリーズだ。この作品は、イヴ・クラインが女性の裸体を道具として扱った《人体測定》に対するプロテストの意味を込めて作られたものでもあるが、作品自体、今観ても極めて斬新だし、全くもってクールと言うほかない。

インスタグラムなどの影響で「セルフィー」と呼ばれる自撮り文化華やかなりし現在、シンディ・シャーマンやローナ・シンプソンの先達とも言うべきヘレナ・アルメイダは甦るべくして甦ったのかもしれない。82歳にしていまだ現役の彼女の展覧会が、ここ日本でも開かれんことを強く願う。

text_Mikado Koyanagi

最終更新:7/25(月) 14:30

Casa BRUTUS.com