ここから本文です

ジョージ・ハリスンの遺産管理団体、トランプへ『ヒア・カムズ・ザ・サン』無断使用を糾弾

ローリングストーン日本版 7/26(火) 18:00配信

ルチアーノ・パヴァロッティの遺産管理団体も、『誰も寝てはならぬ』の使用を批判 「トランプ氏の世界観はパヴァロッティとは相入れない」

クイーン、トランプが楽曲を再び無断使用し「失望」

アップデート:ザ・ローリング・ストーンズも、共和党全国大会でドナルド・トランプ氏が『無情の世界』を使用したことを非難している。「ローリング・ストーンズは、ドナルド・トランプを支持していない」とストーンズはツイッターで明らかにした。「『無情の世界』は、バンドの許可なく使用されたものである」

共和党全国大会では楽曲の無断使用が相次いだ。クイーン、フリーのポール・ロジャーズ、アース・ウィンド&ファイアーといったアーティストたちが、自分の楽曲が勝手にドナルド・トランプ氏の勝利パーティのサウンドトラックにされてしまったとして批判している。トランプ氏の娘イヴァンカさんが全国大会で紹介されたときには、会場のクイックン・ローンズ・アリーナではジョージ・ハリスン作曲のビートルズの名曲『ヒア・カムズ・ザ・サン』がスピーカーから大音量で流された。これにはハリスンの遺産管理団体ハリスン・エステートがソーシャル・メディアで不快感を表明した。

「共和党全国大会における『ヒア・カムズ・ザ・サン』の無断使用はぶしつけなもので、ジョージ・ハリスン・エステートの意思にも反している」、と団体側は『アビイ・ロード』収録のこの曲が使われた現地時間7月21日(木)の夜にツイートした。同団体では、『オール・シングス・マスト・パス』にもっとふさわしい曲があるとして使用を呼びかけた。「『ビウェア・オブ・ダークネス』であれば、当団体としても使用を許諾するかもしれない。#TrumpYourself」。

ルチアーノ・パヴァロッティの遺産管理団体も抗議

ルチアーノ・パヴァロッティの遺産管理団体も、パヴァロッティが愛してやまなかったアリア『誰も寝てはならぬ』の使用をトランプ氏がやめないことについて怒り心頭だ、ロイター通信によると、同遺産管理団体はイタリアから声明を発表し、対立を煽るかのようなトランプ氏のレトリックは、パヴァロッティが信ずるところとは正反対であるとしている。

「ルチアーノ・パヴァロッティが芸術家としてのキャリアを通じて表現してきた兄姉愛と団結の価値観は、ドナルド・トランプ候補が口にする世界観とは全く相入れるものではないことを、パヴァロッティの遺族として、みなさんに思い出していただきたいと願っている」と団体は語っている。

アーティストや遺産管理団体からのこうした抗議にもかかわらず、トランプ陣営は集会で楽曲を自由に使い続ける可能性が高い。6月にクイーンのブライアン・メイはトランプ氏が『We Are the Champions』を使うことを拒否したのだが、トランプ陣営ではこの要望を無視、全国大会の初日、トランプ氏夫人のメラニアさんを紹介する際にこの曲を使用した。

「我々のたび重ねての楽曲使用中止要請にもかかわらず、トランプ陣営があからさまにこれを無視し、楽曲の無断使用を続けていることにはいら立ちを禁じ得ない」と、クイーンは所属先の音楽出版社ソニー/ATVミュージック・パブリッシングを通じて声明を発表している。

「クイーンでは、自身たちの音楽が、いかなる国のいかなる主流派ないし政治的な論争にも関連付けられたくないと考えている。また、『We Are the Champions』がトランプ氏や共和党の政治観への支持であると受け取られることも望まない。我々はこれ以降、トランプ氏及びトランプ陣営がこうした要請を尊重していただけるものと信頼し、希望し、期待している」

Translation by Kuniaki Takahashi

DANIEL KREPS

最終更新:7/26(火) 18:00

ローリングストーン日本版

記事提供社からのご案内(外部サイト)

RollingStone 2016年10月号

株式会社パワートゥザピープル

2016年10月号
9月10日発売

710円(税込)

表紙:トム・ヨーク
特集:IMAGE
ロック&ファッション&アート
高橋盾(UNDERCOVER)
ヒステリックグラマー 他

ローリングストーン日本版の前後の記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。