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アップルの自動車開発計画、いよいよ本格化か

JBpress 7/27(水) 6:00配信

 米ウォールストリート・ジャーナルの7月25日付の記事によると、米アップルは、かつて同社でハードウエアエンジニアリング部門を率いていたボブ・マンズフィールド氏という人物を、このほど同社の電気自動車(EV)開発プロジェクトの責任者に任命したという。

■ 社内で高い評価の元上級副社長

 アップルはいまだ正式な発表を行っていないが、同社にはコードネームで「Titan(タイタン)」と呼ばれる秘密のプロジェクトがあり、ここでミニバンに似た電気自動車を開発していると伝えられている。

 今回の報道によると、マンズフィールド氏は、データに基づいた意思決定ができ、複雑なプロジェクトも楽しんで取り組む人物。これまでに、技術的に困難と見られていた製品を数々、市場にもたらしてきた。

 そうしたリーダーを自動車開発プロジェクトのトップに据えたことは、アップルのこの事業が単なる研究プロジェクトではないことを示唆していると、米ネットワークワールドの記事は伝えている。

 マンズフィールド氏は1999年にアップルに入社し、薄型軽量ノートパソコンの「MacBook Air」や一体型デスクトップパソコン「iMac」、タブレット端末「iPad」などのハードウエアエンジニアリングを手がけた。

 また同氏は、2012年の組織再編に伴い、それまでのハードウエアエンジニアリング担当上級副社長から新設されたテクノロジー部門の上級副社長となり、無線通信技術や半導体設計を指揮していた。

 しかしその翌年、同氏は突如幹部チームを離れた。この時アップルは、同氏がティム・クック最高経営責任者(CEO)直属の特別プロジェクトに加わったと説明していた。

 今回のウォールストリート・ジャーナルの報道によると、そのプロジェクトの1つは、アップルが昨年市場投入した「Apple Watch」だった。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、マンズフィールド氏はここ最近、時折出社する以外は姿を見せず、日常業務から離れていた。

 しかしアップルの従業員はこの7月、社員名簿への記載で、自動車開発プロジェクトに携わっているすべてのシニアマネジャーが、マンズフィールド氏の部下になったことを知った。

■ 秘密プロジェクトに専門家続々

 アップルの電気自動車開発計画については、これまでに様々に報じられている。例えば昨年は、前述のTitanプロジェクトに数百人の従業員が携わっており、元米フォード・モーターのエンジニアが同プロジェクトを率いていると伝えられた。

 またアップルは、ジョナサン・アイブ最高デザイン責任者の親しい友人で、フォードのコンセプトカーや、カンタス航空のエアバスA380機の内装を手がけたことで知られる著名な工業デザイナーを雇い入れた。

 このほか、メルセデスベンツの北米研究部門のCEO兼社長だった人物がアップル移籍したこと、同社が自律走行車やバッテリー技術の専門家を雇い入れ、プロジェクトの従業員を急速に増やしていることも報じられた。

■ 「アップルのようなハイテク企業に道が開かれた」

 今回のウォールストリート・ジャーナルの記事は、「自動車技術の焦点がこれまでの内燃機関から、ソフトウエアやコンピュータビジョン(視覚情報処理技術)、バッテリー技術に移りつつある中、ハイテク機器の技術開発に何年もの年月を費やしてきたアップルのような企業に自動車開発の道が開かれた」と伝えている。

 アップルのクックCEOは昨年10月に開催されたウォールストリート・ジャーナルのカンファレンスに登壇し、「ソフトウエアや自律走行がますます重要になる中、この業界には大変革が起こるだろう」と述べていたという。

小久保 重信

最終更新:7/27(水) 6:00

JBpress

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