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ドゥンガ、自身2度目のブラジル代表監督解任。セレソンの暗部。サッカー連盟での綱引き【フットボールと言葉】

フットボールチャンネル 7/29(金) 11:00配信

 異なる言語間では、翻訳困難な語は無数にある。それはフットボール界においてもしかり。外国のフットボーラーが語った内容を、我々はしっかりと理解できているのだろうか。選手、監督の発した言葉を紐解き、その本質を探っていきたい。今回は、リデランサ(リーダーシップ)をキーワードに、前ブラジル代表監督ドゥンガのサッカー観を紐解いていく。彼はなぜセレソンの監督に2度就任し、2度解任されてしまったのだろうか?(文:竹澤哲)

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再度ブラジル代表監督に就任も解任

 2016年6月14日、CBF(ブラジルサッカー連盟)はブラジル代表監督ドゥンガの解任を発表した。直接の理由はコパ・アメリカ・センテナリオにおけるグループリーグ(1987年以来となる)敗退であるが、それ以外にも昨年のコパ・アメリカ準々決勝敗退や、さらに2018年ワールドカップ南米予選において6位と低迷していることも問題とされていた。

 ドゥンガが最初に代表監督を務めた2006年当初、ドゥンガに代表監督を任せることを疑問視する声も多かった。その時までドゥンガは一度も監督を務めたことがなかったからだ。しかしそのような疑問に対し、ドゥンガは結果を出すことで答えていった。2007年コパ・アメリカ優勝、2009年コンフェデ杯優勝を果たし、さらに2010年ワールドカップ南米予選を1位で通過した。

 ワールドカップ南ア大会は準々決勝でオランダに敗れベスト8で終わったが、就任期間中の通算成績は60戦42勝12分6敗、勝率7割という立派なものであり、少なくとも、続けるのが大変だとされるブラジル代表監督の任務を4年間全うしたのだった。

 代表監督を退いてからは自らが育ったクラブである、ポルト・アレグレのインテルナシオナルの監督を務め、また2014年ワールドカップ時には解説などをしながら、再び監督へ戻る準備を進めていた。

 そこへ突然のように沸き起こったのが代表監督再就任の話だった。

悲劇的大敗後にセレソンを託されたドゥンガ

 2014年ワールドカップは、自国開催でありながらドイツに7対1と大敗したことで、セレソン(ブラジル代表)の権威は大きく失墜した。セレソンの立て直し、名誉回復をするためにCBFが選んだのがドゥンガだった。

 2014年7月22日、ドゥンガの監督再就任会見において、当時のブラジルサッカー連盟会長のジョゼ・マリア・マリンはドゥンガを次のように評した。

「選手としてワールドカップ優勝、そしてそのチームのキャプテンだった。そのことはブラジル代表を指揮して行くために十分な能力があることを示している」

 一方、ドゥンガは次のように話している。

「再びセレソンに戻れてとても嬉しい。年代別の代表と共に働いていくだろう。今回のワールドカップ(2014年大会)を、ブラジルが屈辱を受けたとだけで、終わらせてはいけない。いくつかのよい点もあったのだ。

 ワールドカップではタレントある選手を抱えることがいかに重要であるかも分かったが、しかしそれをしっかり育成していく大切さも分かったはずだ。マーケティングは現代のフットボールにおいて重要だが、マーケティングだけが優先されてはならない。

 ドイツは常にスポーツ全般に注意を払ってきたが、また常に選手育成を重要視してきた国でもある。ブラジル国民に対して、我々が世界最高だとは示すことはできなかった。ブラジルのユニフォームはこれからも変わらずリスペクトされるだろうが、相手チームは何としても我々に勝ちたいと向かってくるだろう」

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最終更新:7/29(金) 11:31

フットボールチャンネル

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