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野間易通が解説、「在日特権」のウソとヘイトスピーチ

ローリングストーン日本版 7/29(金) 17:00配信

ローリングストーン日本版2016年8月号掲載
特集:ヘイトスピーチ対処法成立~施行で何が変わるのか~



6月3日、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」(通称、ヘイトスピーチ対策法)が施行された。同法は、成立自体を評価する声もある一方、禁止規定や罰則がない理念法であることから、その効果を疑問視する声も上がっている。では実際に何がどう変わるのだろうかーーー。在日コリアン問題に関わる5人が語る、その評価とは。

01.「在日特権」のウソとヘイトスピーチ
野間易通[編集者/活動家]

ヘイトスピーチに対する対抗運動の急先鋒:CRAC(対レイシスト行動集団)のメンバーで『在日特権の虚構』の著者である野間易通が解説する、在日特権の嘘とヘイトが蔓延した背景。

―ヘイトスピーチが蔓延するようになったひとつのきっかけは、02年の日韓ワールドカップと言われていますが、野間さんはどうご覧になっていますか?

それ以前に、嫌韓に向かう下地はできていたと思っています。90年代の頭に冷戦が終了してパワーバランスが変化し、日本の仮想敵国が共産国から韓国・北朝鮮・中国の東アジア3国になっていった。その間バブル崩壊で経済が悪くなる一方なのに、韓国や中国は大きく経済発展したということも関係があるかもしれません。

―なるほど。

それと、90年代以降、サブカルチャーが変質したことも大きい。町山智浩さんも指摘していますが、彼が編集をやっていた頃の『宝島』はカウンターカルチャー誌だったのに、今は宝島社自体、ヘイト本を率先して出す会社になった。《在日特権》という言葉を最初にムックのタイトルにつけたのも別冊宝島です。現状、ヘイトはサブカルの一ジャンルでもある。2013年以降爆発的に広がった反レイシズム/反ヘイトスピーチの運動には中年の音楽関係者やクリエイターが多いですが、劣化したサブカルチャーへの対抗という側面もあったと思います。反レイシズム運動はカルチャーの立て直しでもある。CRACはそこを強く意識しています。

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最終更新:7/29(金) 17:00

ローリングストーン日本版

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