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ブーイングよりも投票を!トランプへ向けたオバマ大統領の熱いスピーチ(民主党全国大会)

ローリングストーン日本版 7/29(金) 14:00配信

オバマ大統領は今回の大統領選を「国民としての基本的なあり方を問う選択」と呼んだ。

アメリカ合衆国初の黒人大統領となったバラク・オバマ大統領が2016年7月27日夜、民主党の全国党大会に登場した。前日は、ヒラリー・クリントンがアメリカ初の与党からの女性大統領候補に指名された歴史的な日だった。

「Yes, we can!」の大合唱の中ステージに現れたオバマ大統領はまず、彼の妻ミシェルと娘たちを称える言葉でスピーチを始めた。ミシェル・オバマもまた、週の初めにフィラデルフィアでの党大会で感動的なスピーチを披露した。
「私はこれまでにないほどアメリカの将来について楽観視している」とオバマ大統領は、自分自身が大統領になる直前に党大会で初めてスピーチした2004年の状況を念頭に、女性大統領が誕生しようとしている現在の歴史的瞬間を評した。
「これは普通の選挙ではない。政策の選挙でもない。国民としての基本的なあり方を問う選択であり、アメリカが偉大であり続けられるかどうかが問われている」。
アメリカ全土を回ってきたオバマ大統領は、「最も優先されるべきはアメリカにとって一番よいこととは何か、である」と、ドナルド・トランプ氏が掲げる「アメリカを再び偉大な国に(Make America Great Again)」のスローガンを非難した。
オバマ大統領とクリントン氏は、2008年の大統領予備選挙で党内最大のライバル同士として闘った。その時以来オバマ大統領は、クリントン氏の職務に対する素晴らしい倫理観と粘り強さに感服しているという。

【動画あり】ブーイングよりも投票を!トランプへ向けたオバマ大統領の熱いスピーチ(民主党全国大会)

ヒラリーほど大統領にふさわしい人物はかつていなかった。

「私自身やビル・クリントン元大統領を含め、ヒラリーほど大統領にふさわしい人物はかつていなかった。悪気はないんだ、ビル。でもこれは本当のことだよ」とオバマ大統領は述べた(訳注:ビル・クリントンも会場に来ていた)。
オバマ大統領がドナルド・トランプ氏の名前を出した時、会場からブーイングが巻き起こった。オバマ大統領はそれを諌め、「ブーイングよりも投票を!」と呼びかけた。
「ドナルドには理想もなければ現実を見る力もない。彼は自分のことをビジネスマンと呼んでいるが、それは間違いないのだろう。しかし私はここで言っておく。これまで私は、多くの訴訟や給料未払い問題を抱え、人々に『騙された』などと思われることなく大成功を収めた多くのビジネスマンやビジネスウーマンに出会ってきた」。
「私は確信している。我々の力、我々の偉大さはドナルド・トランプを必要としない」と述べ、さらに「アメリカンドリームは壁で囲うようなものではない」とトランプの主張を揶揄した。
オバマ大統領はまた、バーニー・サンダースと彼の支援者を意識し、「Feel the Bern!」というサンダース氏の選挙スローガンも引用した。
「より公正な司法制度を求めるなら、大統領選だけでなく、さまざまな地方選挙にも投票すべきである。そうすることで民主主義が機能するのだから」。
「我々の民主主義のことを真剣に考えるなら、家にこもっていないで投票に出かけるべきだ」と、オバマ大統領はつけ加えた。

バラク・オバマのスピーチ映像はこちら

オバマ大統領のスピーチは熱いものだったが、例えばトランプの主張する「バーセリズム(訳注:アメリカ生まれでない者は大統領になる資格がないとする主張)」を引き合いに出して彼の祖父母の出生証明書に関するジョークを言った時など、熱狂が収まる瞬間もあった。
「2016年秋、我々はヒラリーを勝利に導かなければならない。そうなることを時代が求めている」と呼びかけ、オバマ大統領は喝采を浴びた。「『yes she can(ヒラリーがやる)』でも『yes I can(私がやる)』でもなく、『yes we can(我々がやる)』だ」。

Translation by Smokva Tokyo

LAUREN KELLEY

最終更新:7/29(金) 14:00

ローリングストーン日本版

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