ここから本文です

日銀「ETF買い入れ倍増」決定、マーケットは失望と期待が交錯

会社四季報オンライン 7/29(金) 14:31配信

 日本銀行は7月28~29日に開催した金融政策決定会合で、ETF(上場投資信託)の保有残高を年間約6兆円ペースで増加するよう買い入れを行う方針を決定した。現状の年間約3.3兆円からほぼ倍増となる。

 このほかの資産買い入れについては、長期国債の保有残高が年間約80兆円、JーREITは同約900億円ペースで増加というこれまでの方針に変更はなかった。

 量的緩和に関しても、「マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」という従来方針を維持。2月に導入したマイナス金利政策も、これまで通り日本銀行当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%のマイナス金利を適用する。

 同時に発表した「経済・物価情勢の展望」では、消費者物価の前年比が2%程度に達する時期は「17年度中」との従来見通しを据え置いたものの、「先行きの海外経済に関する不透明感などから不確実性が大きい」との文言が追加された。

 これにともない、次回9月の金融政策決定会合において、現状の金融緩和政策下での経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行うよう黒田総裁が執行部に指示。今後の緩和政策のさらなる拡大に含みももたせている。

■ マーケットの反応は? 

 一方、マーケットは追加緩和発表の前後で、乱高下した。株式市場では日経平均株価が前引けの前日比65円安から発表前には強含みに転じていたが、発表を受け「事前の期待を下回る内容」との見方が広がって失望売りが先行。一時は同302円安の1万6174円まで下落した。

 外国為替市場のドル・円相場もドルを売って円を買う動きが先行。1ドル=104円台から一気に102円台までドル安円高が進行した。

 しかし、その後は株式を買い戻す動きなどもみられ、午後2時10分時点の日経平均は前日比ほぼ横ばいとなるの1万6470円台まで値を戻した。ドル・円は103円台で推移している。

 先行した期待からの失望と、今後の政策効果や緩和拡大に対する思惑が交錯し、マーケットは方向感の定まらない動きとなっている。

 しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は「マイナス金利の深掘りやREIT買い入れ枠拡大など期待が大きかった分、追加緩和策は“小ぶり”の印象がある。ただ、ETFの買い入れ増額を決めたことで、株式相場だけに限ってみれば100点満点に近い回答だったのではないか」などと話している。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

島 大輔

最終更新:7/30(土) 5:41

会社四季報オンライン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。