ここから本文です

夫婦で連続勝利なるか──ママ棋士・鈴木歩六段と出場棋士中最年長・淡路修三九段の戦い

NHKテキストビュー 7/30(土) 8:00配信

第64回NHK杯1回戦 第6局は淡路修三(あわじ・しゅうぞう)九段(黒)と鈴木 歩(すずき・あゆみ)七段(白)の対局だった。内藤由起子さんの観戦記から、序盤の展開を紹介する。



* * *


■読み比べの激しい戦い


鈴木歩七段は年初、七段に昇段した。六段から賞金ランキングで昇段できるのは、一人だけ。鈴木は男性棋士を含め、六段の中でトップの成績だったのだ。昨年は棋聖戦のCリーグにも入るなど、活躍も目覚ましい。



控え室で、解説の山下敬吾九段が、「お子さんはおいくつ?」と聞くと、「もうすぐ2歳です」とにっこり。



夫の林漢傑七段とともにNHK杯夫婦出場を果たした。前の週、1回戦第5局で林七段が勝っている。夫婦で連続勝利となるだろうか。



66歳の淡路修三九段は出場棋士中、最年長とはいえ、「碁が大変に若々しい。読みは若いほうが得意のはずなのですが」と山下九段は評価する。



鈴木も子どものころから詰碁が大好き。棋士の中でも読みに定評がある。本局は山下九段が予想するとおり、激しい戦いから読み比べになった。


■アルファ碁にならう


3月9日から15日まで、人工知能「アルファ碁」とイ・セドル九段(韓国)の五番勝負が行われた。



「アルファ碁」は、イ九段に3連勝で勝ち越しを決め、5局を打って4勝1敗とした。



碁界はこの話題一色というほど盛り上がった。アルファ碁はこれまでの常識にない手を打ち、囲碁の奥深さを再認識させてくれた。



左上、黒5のカカリからよくある定石が進行している。



白12のあと、左辺にヒラかずに淡路修三九段は手を抜いた。



「アルファ碁が試みた手法ですね」と山下敬吾九段。



鈴木歩七段はすぐ白14とツメる。ここで淡路は悩んだ。



「黒15は要らなかったかな。打たないと1図の白2への対処が分からなかった」と言う。



局後、黒3から9で黒がやれると検討された。



白16から下辺で戦いが始まった。黒25に白26とノゾいたのが強手で、黒37までいいワカレになった。



白は38と右下を荒らしたかと思うと、さらに白46と右上にも向かう。黒49は先手を取る工夫だ。2図の黒1などと平凡に打っていると、白が先手となり白10などに回られてしまう。



※投了までの記譜と観戦記はテキストに掲載しています。



■『NHK囲碁講座』2016年7月号より

NHK出版

最終更新:7/30(土) 8:01

NHKテキストビュー

記事提供社からのご案内(外部サイト)

NHKテキストビュー

NHK出版

NHKテレビ・ラジオ番組の
各種テキスト 好評発売中!

料理・健康から生活情報まで、暮らしに役立つ
確かな情報満載のNHKテキストから、
選りすぐりのトピックスをお届けする情報サイト

NHKテキストビューの前後の記事

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。