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J1残留へ残り11戦で「勝ち点21」 ワースト記録を更新する名古屋の小倉監督が掲げた悲壮な覚悟

Football ZONE web 7/31(日) 15:00配信

敵地で横浜FMに0-0ドロー 14戦未勝利も守備的布陣で勝ち点1を死守

 掲げた目標は残り11試合で勝ち点21。泥沼にハマった名古屋グランパスにとってはかなり厳しい数字だが、小倉隆史監督は新フォーメーションで掴んだ手応えを胸に前を向いている。

 クラブワーストとなる13試合連続未勝利(5分8敗)で迎えた30日のJ1セカンドステージ第6節、敵地・日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦。0-0の引き分けに終わったことで、名古屋は連続未勝利のクラブワースト記録を「14」に更新したものの、狙い通りの無失点で2試合ぶりの勝点を手にし、小倉監督は今後本格化する残留争いに身を投じる覚悟を決めている。

 セカンドステージ5試合で10失点という結果から、この試合はセンターバックタイプのDF酒井隆介、DF竹内彬、DF大武峻の3選手を同時起用。これについて小倉監督は、「セカンドステージ5試合で失点10というのは、まあちょっと……。守備のところで考えるとテコ入れが必要だった」と苦肉の策であることを明かした。並びは3-4-2-1だが、押し込まれた際には両サイドの選手も最終ラインに吸収されて5バックとなる守備的なシステムを採用したことによって、無失点という最低限の結果を残した。

「アウェーといえど(勝ち点3が)欲しいなか、今のマリノス相手に勝ち点1を拾えた。今日は(横浜FMの中村)俊輔がいなかったですけど、しっかり抑えてくれたっていうのは狙いの一つだった」

勝ち点40達成には現状を上回るペースが…

 元日本代表MF田口泰士や、今夏にC大阪から加入したMF扇原貴宏ら主力に故障者が続出している苦しい台所事情では、スコアレスドローでも満足しなければならない。指揮官は記者会見場で、終始険しい表情を浮かべていた。

「攻撃のところではやはり精度の部分であったり、走力の部分でなかなか後半チャンスを作るのは少なくなってしまいましたが、そういったところも想定しながら少ないチャンスを生かせれば良かった。勝ち点1、良しとしなければならない状態かなと思います」

 会見の最後で、小倉監督は今季の目標について「今日は勝ち点1プラスしたので、セーフティと言われている(勝点)40を考えると、あと勝ち点21はなるべく早く欲しい」と口にした。

 今季残り試合は11。目標達成のためには、現時点での名古屋の年間勝ち点「19」を上回るペースでのポイント獲得が必要となる。湘南ベルマーレが川崎フロンターレに2-3で敗れ、年間順位は16位に浮上したが、いまだ降格圏をさまよう名古屋にとっては高過ぎる目標に感じるが、指揮官は横浜FM、鹿島アントラーズとともにJリーグ“オリジナル10”の中で一度もJ2降格経験のない伝統を守るために、イバラの道を突き進む覚悟を決めたようだ。

 果たして守備重視のシステム変更は、どん底に沈む名古屋にとって光明となるのだろうか。次節もアウェーで、昨季王者の広島との一戦が待っている。小倉グランパスの今後を占う上で、真価が問われるゲームとなりそうだ。

石川 遼●文 text by Ryo Ishikawa

最終更新:7/31(日) 15:00

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